文献詳細
グラフ MRIの臨床
文献概要
MRIはコントラスト分解能に優れていること,流れの情報により造影剤を用いることなしに血管系が同定できることから,これまでのX線CTなどとは異なり,造影剤は不要ではないかと考えられてきた.しかし,MRIの臨床応用が進むにつれて,必ずしも病変部の描出が明らかでない症例も認められるようになった.
多くの腫瘍でT1・T2の延長が知られているが,周囲の浮腫や腫瘍内の壊死部でもT1・T2が延長しており,腫瘍と非腫瘍部の境界や腫瘍内部の性状の描出が不明瞭なことがある.X線CTにおけるヨード系造影剤のように,MRI造影剤も体内での分布の差により,組織間のコントラストを増強する.このような効果的で安全なMRI造影剤の開発が待ち望まれてきた1).
多くの腫瘍でT1・T2の延長が知られているが,周囲の浮腫や腫瘍内の壊死部でもT1・T2が延長しており,腫瘍と非腫瘍部の境界や腫瘍内部の性状の描出が不明瞭なことがある.X線CTにおけるヨード系造影剤のように,MRI造影剤も体内での分布の差により,組織間のコントラストを増強する.このような効果的で安全なMRI造影剤の開発が待ち望まれてきた1).
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