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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻8号

1988年08月発行

グラフ MRIの臨床

MRI造影剤

著者: 河村泰孝1

所属機関: 1京都大学医学部・放射線科核医学科

ページ範囲:P.1416 - P.1420

文献概要

 MRIはコントラスト分解能に優れていること,流れの情報により造影剤を用いることなしに血管系が同定できることから,これまでのX線CTなどとは異なり,造影剤は不要ではないかと考えられてきた.しかし,MRIの臨床応用が進むにつれて,必ずしも病変部の描出が明らかでない症例も認められるようになった.
 多くの腫瘍でT1・T2の延長が知られているが,周囲の浮腫や腫瘍内の壊死部でもT1・T2が延長しており,腫瘍と非腫瘍部の境界や腫瘍内部の性状の描出が不明瞭なことがある.X線CTにおけるヨード系造影剤のように,MRI造影剤も体内での分布の差により,組織間のコントラストを増強する.このような効果的で安全なMRI造影剤の開発が待ち望まれてきた1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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