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文献詳細

雑誌文献

medicina25巻8号

1988年08月発行

文献概要

演習 内科専門医による実践診療EXERCISE

右眼痛,複視,嘔吐/重症筋無力症患者の呼吸障害

著者: 亀井徹正1

所属機関: 1茅ケ崎徳洲会病院・内科

ページ範囲:P.1427 - P.1430

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 65歳,男性.既往歴:5年前より糖尿病にてインスリン治療中.現病歴:昨日夕方から急に右眼の奥がズキズキと差し込むように痛み,何度か嘔吐した.今日になって,ものが二重にみえることに気付いた.軽快しないために外来を受診した.外傷はなく,風邪症状もない,めまいや構音障害,筋力の低下などはない.今までに同様のエピソードはない.
 身体所見:意識は清明.血圧は120/80,脈拍70/分,体温36.4℃.視力,視野は正常(対座法).眼底Scott II°,出血なし.眼圧は両側とも正常.右眼瞼下垂あり,右眼は外転位にあり,上下転および内転は不十分,左眼は正常.左方視にて水平性の複視(ものが左右にずれて見える)を訴え,右眼を閉じると,このうち左側(外側)の像が消失する.瞳孔は左右とも正円同大で,対光反射は正常.近見反射も保たれている.眼振はない.他の脳神経系に異常はなく,項部強直,ケルニッヒ微候もない.四肢の筋力は正常.両側のアキレス腱反射は消失,他は正常.両足にて深部感覚の低下あり.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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