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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻1号

1989年01月発行

文献概要

今月の主題 新しい不整脈診療 新しい用語の解説と臨床例

entrainment—リエントリーの1所見

著者: 奥村謙1

所属機関: 1熊本大学医学部・循環器内科

ページ範囲:P.8 - P.10

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 頻拍症の最中に,頻拍症より速いレートでペーシングを行い,頻拍症をペーシングレートに増加(同調)させることをentrainmentという1,2)。頻拍症の機序が自動能であってもリエントリーであってもentrainmentは可能であるが,Waidoらはリエントリー性頻拍症のentrainmentを検討し,ペーシング中の心電図および心腔内電位にてリエントリーに特異的と考えられる所見を見出し,これにより頻拍症の機序としてのリエントリーを自動能と区別することを可能とした1)
 すなわち,リエントリーによる頻拍症ではペーシングの条件(レートおよび部位)を選べば下記の基準が満たされentrainmentが確立されるのに対し,自動能による頻拍症ではたとえ自動能のフォーカスがペーシングによりリセットされても下記の基準は満たされない.このentrainmentの診断基準は頻拍症の機序としてリエントリーを支持するものであり,またリエントリー性頻拍症の1所見でもある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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