icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina26巻1号

1989年01月発行

文献概要

今月の主題 新しい不整脈診療 不整脈誘発源となる特殊な背景

抗不整脈剤

著者: 内藤政人12

所属機関: 1国立東京第二病院・循環器科・生理科 2慶応義塾大学医学部・内科

ページ範囲:P.52 - P.53

文献購入ページに移動
 抗不整脈剤使用中に既存の不整脈が悪化したり,新たな不整脈が出現してくることを,抗不整脈剤の催不整脈作用(proarrhythmia)とか,不整脈発源作用(arr-hythmogenesis)と呼ぶ(表1).しかし,たとえば心室性期外収縮などはその数が日によってかなり変動するので,抗不整脈剤投与後にその数が増えたとしても,それは単なる自然変動であるかもしれない.また,抗不整脈剤投与後に新たに心室頻拍が出現してきた場合,それは基礎心疾患が進行したためかもしれない.抗不整脈剤という言葉からして不整脈を抑制する薬剤を連想しがちであるが,頭の中では"電気生理学的作用を有する薬剤"と理解しておいたほうがよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?