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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻10号

1989年09月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集 尿検査

7.尿アセトン体

著者: 遠藤治良1 原田裕治1

所属機関: 1島根医科大学附属病院・検査部

ページ範囲:P.1640 - P.1641

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 ケトン体はアセト酢酸(AcAc),アセトン,βヒドロキシ酪酸(OHBA)の総称である.AcAcおよびOHBAは強酸である.アセトンは常温以上では揮発性の高い物質である.ケトン体が血中で濃度を高め,それが腎排泄閾を超えると尿中にケトン体が出現する.
 尿ケトン体の検出はもっぱらニトロプルシド反応が用いられている.試験管内で行う検出法があるが,今日ではニトロプルシド・アルカリ緩衝液をしみこませた試験紙を用いることが多い.市販の尿ケトン体検出用試験紙に数種あって,3種の化合物についての検出感度が異なる.AcAc5〜10mg/dl,アセトン70〜80mg/dlで反応するが,OHBAには全く反応しない.このことは尿ケトン体検査の結果を評価するときやや不利な点となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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