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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集 糞便検査
19.寄生虫
著者: 影井昇1
所属機関: 1国立予防衛生研究所・寄生虫部
ページ範囲:P.1668 - P.1669
文献購入ページに移動 糞便検査を必要とする寄生虫性疾患には多くの種類があるが,それらの中で第二次大戦後非常に高率・高濃度の感染が見られた土壌伝播寄生虫病(回虫・鉤虫など)はその後ほとんど見られなくなった.しかし,現在諸外国で感染し日本で発見される者は少なくなく,注意を怠ってはならない.その他,未だ糞便検査で見出される寄生虫性疾患としては鞭虫,糞線虫,横川吸虫を含む異形吸虫類,肝吸虫,肝蛭,ウエステルマン肺吸虫,広節裂頭条虫などがあり,近年は新しい海洋性裂頭条虫や大複殖門条虫,Cryptosporidiumなどが見いだされ,さらに海外渡航者によってもたらされる輸入の寄生虫病としての赤痢アメーバ,ランブル鞭毛虫,フィリッピン毛頭虫,住血吸虫類,肺吸虫類,棘口吸虫類,有鉤・無鉤条虫などの存在も知っておかねばならない.
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