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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻10号

1989年09月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集 血液検査

36.異常ヘモグロビン

著者: 上田智1

所属機関: 1川崎医科大学・検査診断学

ページ範囲:P.1716 - P.1717

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●異常値を示す疾患
 異常ヘモグロビンは遺伝的疾患であり,ヘモグロビンを構成しているα鎖または非α鎖(β,γ,δ鎖)の,①アミノ酸配列に異常をきたしたもの,および,②産生抑制をきたしたものをいう.
 正常ヒトヘモグロビンは,5種類存在しており,胎児期から出生後にかけてα鎖の構造遺伝子は染色体#16の5'側からζ,α2,α1と並んでおり,β鎖の構造遺伝子は染色体#11上にε,Gγ,Aγ,δ,βと並んでいる.そして卵黄?造血期にはζ2ε2(Gower 1),α2ε2(Gower2)のヘモグロビンを産生しており,それから後はα2γ2(HbF)が主成分となり,出生を境にα2β2(HbA)が主成分となる.その他に微量成分としてα2δ2(HbA2)と成人ではHbFが存在する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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