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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集 血液検査
42.フィブリノゲン
著者: 佐守友博12
所属機関: 1日本医学臨床検査研究所 2東京医科大学・臨床病理
ページ範囲:P.1728 - P.1729
文献購入ページに移動 フィブリノゲンは,分子量約34万の肝で産生される蛋白質で,凝固第I因子として知られている.この血漿中のフィブリノゲンが不溶性のフィブリンとなって析出すると血液は凝固する.このように,フィブリノゲンは血液凝固の中心となる蛋白質であると同時に,血小板凝集にも必要で,その代表的な生理作用は止血機構におけるものである.しかし,それ以外にも,創傷の治癒機転に関与したり,感染などの外的侵襲(急性炎症)の際に増加をみたり,加齢や妊娠によっても増加することから,生体の防御反応や妊娠の成立維持にも重要な役割をもつことが推測されている.
実際にどのような時にフィブリノゲン量の測定を行うかというと,出血傾向や血栓傾向のある場合にはスクリーニング検査としても必須で,出血や血栓の予測される病態の時にも検査をしておくべきである.その他,各種疾患のAcute phasereactantとして測定されたり,創傷治癒遅延のある時や,赤血球沈降速度の促進・遅延の原因のわからない時にも測定してみることが必要と思われる.
実際にどのような時にフィブリノゲン量の測定を行うかというと,出血傾向や血栓傾向のある場合にはスクリーニング検査としても必須で,出血や血栓の予測される病態の時にも検査をしておくべきである.その他,各種疾患のAcute phasereactantとして測定されたり,創傷治癒遅延のある時や,赤血球沈降速度の促進・遅延の原因のわからない時にも測定してみることが必要と思われる.
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