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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻10号

1989年09月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集 血液検査

48.トロンボエラストグラム

著者: 緇荘和子1

所属機関: 1東京医科大学・臨床病理学教室

ページ範囲:P.1740 - P.1741

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 血液の凝固性を総合的に把握し判定する方法として,従来からトロンボエラストグラフ(TEG;Thrombelastgraphy)が用いられている.この装置は,1948年に西独のHartertによって考案され1),血液凝固過程における弾性変化をトルジオンの歪みによって検知し,その変化を自動的に記録する装置である.測定の結果出来あがった記録図(トロンボエラストグラム)より,r(Reaction-zeit),k(Koagulationsgeschwindigkeit),ma(Maximale Amplitude),me(Maximum Elasfizifät)を計測する(図1).
 rは内因性トロンボプラスチンの生成速度を示し,kはプロトロンビンのトロンビンへの反応時間を示すと考えられている.したがって,r,kは血液の凝固開始(内因系)からフィブリン形成までに関係する凝固諸因子,血小板由来の凝固関連諸因子,赤血球(全血の場合)などの諸因子の活性や濃度に依存する.また,kはmaと関連して,フィブリノゲン量や血小板数・機能の影響を受ける.maは血餅の強さを示し,血小板,フィブリノゲン,第XIII因子,赤血球(全血の場合)などの量や機能が関係する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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