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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集 免疫血清検査
52.CRP(C反応性蛋白)
著者: 西田陽1
所属機関: 1北里大学医学部・臨床病理学
ページ範囲:P.1750 - P.1752
文献購入ページに移動 C-reactive protein(CRP)は生体内で炎症などの傷害が起きた時,早期に上昇するいわゆる急性相反応蛋白の1つで,Ca2+存在下で肺炎球菌の菌体C-多糖体と沈降反応を起こすことから発見された.従来,CRPは健常者には全く存在しない異常蛋白として認識されてきたが,正常者血中にも微量存在することが確認されている.またCRPの機能としては補体の古典的経路の活性化,リンパ球の活性化,血小板凝集作用など免疫学的に合目的に作用することが知られてきた.現在インターロイキンII,VIなどのサイトカインとの関係を含め,その産生機構や代謝についても研究が進みつつある.
他の急性相反応蛋白が異常上昇に24時間以上を要し,数倍から数十倍であるのに対し,CRPはわずか数時間で数百倍の蛋白量の変化を示し,炎症の沈静化に伴い24〜48時間を半減期とし,速やかに減少するため,血球沈降速度(ESR)とともに,炎症の早期診断,スクリーニングおよび経過観察に広く用いられている.
他の急性相反応蛋白が異常上昇に24時間以上を要し,数倍から数十倍であるのに対し,CRPはわずか数時間で数百倍の蛋白量の変化を示し,炎症の沈静化に伴い24〜48時間を半減期とし,速やかに減少するため,血球沈降速度(ESR)とともに,炎症の早期診断,スクリーニングおよび経過観察に広く用いられている.
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