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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻10号

1989年09月発行

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集

免疫血清検査

58.A群溶連菌抗原検出法

著者: 杉田麟也1

所属機関: 1順天堂大学附属浦安病院・耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.1764 - P.1765

文献概要

 急性扁桃炎,咽喉頭炎は小児,成人がしばしば罹患し,多くはウイルス感染症で約10〜20%が細菌,マイコプラズマである.細菌感染の最も主要な原因菌はA群β溶血性レンサ球菌(A群溶連菌)であって,A群溶連菌の診断,治療が最も大切である.筆者の成績では中等症,重等症ではA群溶連菌は75%の検出率であり,慢性から急性扁桃炎まで種々の症例では17%の検出率である.
 A群溶連菌は急性糸球体腎炎やリウマチ性心疾患の原因となりうるので,A群溶連菌かそれ以外であるかを早く診断し,10〜14日間のペニシリン系抗生物質の投与が必要である.従来から実施されている細菌培養検査は菌の同定から薬剤感受性検査が判明するまで3〜4日が必要で,一般の診療所では設備の関係から自分で行うことは難しい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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