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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻10号

1989年09月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集 免疫血清検査

81.抗ENA抗体(Sm抗体,抗RNP抗体)

著者: 東條毅1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部・内科

ページ範囲:P.1818 - P.1819

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 ENAはExtractable Nuclear Antigensの略で,可溶性核抗原と訳される.MCTD(混合性結合組織病)を提唱したG. C. Sharpらは,高い抗体価の抗ENA抗体をMCTD患者血清中に証明した.
 本抗体は受身血球凝集反応によってENAを感作した羊血球を凝集する抗体として見いだされたため,抗ENA抗体と呼ばれるようになった.抗体価は数千倍から数万倍以上となることが多い.この感作血球をRNaseで処理して再検査すると,抗体価が有意に低下する血清と低下しない血清とがある.血清によっては反応が陰性となるものもある.このような抗体価の低下のみられる血清中の抗体は,RNase感受性ENA抗体と呼ばれた.これに対して抗体価の有意の低下のみられない抗体は,RNase抵抗性ENA抗体と呼ばれた.RNase処理血球との反応が完全に陰性となる抗体は,RNase感受性抗体の単独陽性例と呼ばれた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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