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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻10号

1989年09月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集 血液化学検査

100.遊離脂肪酸

著者: 宇治義則1 岡部紘明1

所属機関: 1熊本大学医学部・臨床検査医学

ページ範囲:P.1868 - P.1869

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●異常値を示す疾患(表1,2)
 遊離脂肪酸(free fatty acid;FFA,またはnon-estrified fatty acid;NEFA)の血中での半減期(turnover)は1〜2分といわれており,他の脂質成分に比べて血中での含有量は微量ではあるが,その代謝活性はきわめて高く,脂質代謝のみならず糖代謝,内分泌性の影響を敏感に受け,生理的条件の変化によっても大きく変動するので,その臨床的意義の解釈には注意が必要である.
 血中FFAは脂肪の水解より生成され,脂肪組織のトリアシルグリセロールの水解もしくは筋,肝組織などへの血中トリアシルグリセロールの吸収の際にリポプロテインリパーゼ(LPL)の作用により血中に存在する.この脂肪の移送時には,種々のホルモンが関与することが知られている.水解促進効果のあるホルモンとしてはACTH,MSH,GH,TSH,グルカゴン,エピネフリン,ノルエピネフリン,抑制効果のあるものとしては糖,インスリン,プロスタグランジンなどがある.FFAの代謝動態を図に示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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