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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻10号

1989年09月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集 血液化学検査

105.LCAT(lecithin:cholesterol acyltransferase)

著者: 高木康1

所属機関: 1昭和大学医学部・臨床病理

ページ範囲:P.1880 - P.1881

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 Lecithin:cholesterol acyltransferase(LCAT,EC 2.3.1.43)は肝臓で合成され,血流中に分泌される分子量65,000~69,000の糖蛋白酵素である.血流中に分泌されたLCATは高比重リポ蛋白(HDL)表面に存在し,レシチン(ホスファチジルコリン)のsn-2位のアシル基(脂肪酸)をコレステロールの3β-OH基に転移させ,エステル型コレステロールとする.このエステル型コレステロールは一部VLDL,IDLに移行するが,大部分は原子型HDL(nascent HDL)内に蓄積され,HDLを成熟型とする.この成熟型HDLはアポEレセプターを介して肝臓に取り込まれる(HDL-LCATシステム,図).
 このように,LCATは末梢組織から肝臓への“reverse cholesterol transport”に重要な役割を果たしている.なお,LCAT活性発現にはHDLの主要アポ蛋白であるアポA-Iがcofactorとして重要な役割を果たしている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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