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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻10号

1989年09月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集 血液化学検査

106.尿素窒素

著者: 佐々木禎一1

所属機関: 1札幌医科大学付属病院・検査部

ページ範囲:P.1882 - P.1883

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●異常値を示す疾患
 尿素は主に蛋白代謝の最終産物として,肝臓で生成され,腎を通して排泄される.したがって血清中の尿素(以下,尿素窒素BUNと表現)値は,摂取蛋白や異化蛋白量と,尿中へのBUN排泄能との均衡により左右される.BUN異常値を示す疾患を表にまとめた.BUN0〜10mg/dl程の異常低値を示す疾患としては,低蛋白食摂取や尿素生成の阻害,蛋白同化作用の亢進によるもの,その他があるが,実際少ないケースである.
 一方,BUN上昇の疾患は,各種の腎疾患を中心に,比較的軽度の上昇を示す腎前性および腎後性の高尿素窒素血症がある.BUN異常高値の腎疾患の中でも,軽度上昇の糸球体腎炎,ネフローゼ症候群,腎結石などから,100〜400mg/dl程の異常高値の尿毒症まであり,鑑別診断や症状の推移の把握には,BUNを中心とした各種の検査成績が重要な指針となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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