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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻10号

1989年09月発行

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集

血液化学検査

118.カリウム(K)

著者: 北岡建樹1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院・内科

ページ範囲:P.1910 - P.1911

文献概要

●異常値を示す疾患
 カリウムは主として細胞内に存在する電解質で,体内の酵素反応,糖・蛋白代謝,神経・筋肉の興奮性などに重要な役割がある.体内の総カリウム量は45〜55mEq/l体重(体重60kgの人では約3,000mEq)とされる.このうちの約98%は細胞内に存在し,細胞外液中には約2%程度でしかない.臨床的には,このわずかな分布量である,血清カリウム濃度により体内の動態を推測するしかないという制約がある.
 正常人の血清カリウム濃度は,3.5〜5.0mEq/lの範囲に保たれている.これに対して,細胞内のカリウム濃度は110〜140mEq/lであるといわれる.このような値に調節されるためには,細胞外に漏れやすいカリウムを細胞内に能動的に取り込むために,Na-Kポンプなどが作用している.全身的には,主として腎臓による調節が行われている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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