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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻10号

1989年09月発行

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集

血液化学検査

128.Siggaard-Andersenの酸塩基チャートの使用法

著者: 川口哲1 吉矢生人1

所属機関: 1大阪大学医学部・麻酔学

ページ範囲:P.1938 - P.1940

文献概要

 代謝性因子の指標として使用されているbaseexcess(以下BE)はin vitro測定法による基準であり,in vivoでは呼吸性因子であるCO2分圧(以下Pco2)の影響を受ける.そこでSchwartzらが,Pco2の影響による代謝性酸塩基平衡因子の変動幅を示すものとして,significance bandを提唱した.
 Significance bandとは生体を種々のPco2に保ったとき,単純な呼吸性障害のみの場合95%の信頼度でとりうる血漿重炭酸イオン濃度(以下HCO3-),BEの範囲を求め,図示したものである.横軸にPco2,縦軸に〔HCO3-〕あるいはBEをとった図でsignificance bandは帯状を呈し,その帯域からの逸脱が代謝性障害の存在を表す.急性・慢性呼吸性アシドーシス,アルカローシス患者用と各種のsignificance bandが作成されている.一方では,生体を種々の〔HCO3-〕あるいはBEに保ち,Pco2の正常範囲を求めた呼吸性酸塩基平衡の基準となるsignificance bandもある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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