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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻10号

1989年09月発行

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集

血液化学検査

140.アルドラーゼ

著者: 浅香正博1

所属機関: 1北海道大学医学部・第3内科

ページ範囲:P.1968 - P.1969

文献概要

 アルドラーゼは嫌気性解糖系酵素の一員であり,果糖-1,6-2リン酸(FDP)と,果糖-1-リン酸(FIP)の分解を可逆的に触媒している.血清アルドラーゼ酵素活性測定は,一般臨床検査で広く行われている検査の1つであるが,筋肉疾患,肝疾患,癌疾患などで上昇し,疾患特異性には欠けていた.アルドラーゼにはA,B,C3種のアイソザイムが存在し,それぞれ臓器特異性が高いことが知られている.したがって,血清アルドラーゼ活性の上昇を認めたときにアイソザイムレベルの検討を行うと,診断的価値が増加することは明らかである.
 ヒト血清アルドラーゼアイソザイムの分析は電気泳動法を用いて行うことが困難であるため,筆者らはアルドラーゼA,B,Cそれぞれに特異的なRIA法を確立しアイソザイム分析を行っている1)が,未だキット化されていないため,一般臨床検査として普及するに至っていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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