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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集 内分泌機能検査
155.男性ホルモン
著者: 宮地幸隆1
所属機関: 1東邦大学医学部・第1内科
ページ範囲:P.2008 - P.2009
文献購入ページに移動 男性ホルモン作用を持つホルモンをアンドロゲンと総称する.アンドロゲンは生体では性腺(睾丸,卵巣)および副腎皮質より分泌され,テストステロン,ジハイドロテストステロン,アンドロステンジオン,デヒドロエピアンドロステロンなどが含まれる.それらのアンドロゲン作用の強さをテストステロンを100として表1に示す.アンドロゲン作用の強いジハイドロテストステロンは末梢組織で5α-reductaseによりテストステロンから転換され,一部が血中に分泌される.ジハイドロステロンはテストステロンと併行して変動するが,その血中濃度は低く,しかも大部分がテストステロン-エストロゲン結合蛋白(TeBG)と結合しているため,血中アンドロゲンとしての重要性は低く,臨床的意義はほとんどない.ここではテストステロンに異常を来す疾患について考える.
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