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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻10号

1989年09月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集 細胞診

178.産婦人科領域の細胞診—腫瘍細胞診

著者: 石和久1 古谷津純一1

所属機関: 1順天堂大学医学部附属浦安病院・検査科

ページ範囲:P.2070 - P.2071

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 剥離細胞の形態観察の試みは,19世紀中ごろよりなされており,婦人科領域では1847年のPouchetの著書で,子宮腟部の細胞像とその性周期に伴う変化についての記載がある.腫瘍細胞診はGluze,Babesらの報告がその最初とされているが,Papanicolaouが事実上の方向性をもたせたといっても過言ではない.本法はその後各国に広まり実用化され今日に至っている.
 細胞診の主な目的は悪性腫瘍のscreeningであり,とくに前癌病変や初期癌の早期発見に欠かせない検査の一つになっている.産婦人科領域では子宮頸部異形成上皮,子宮頸癌,子宮体癌,腟癌,外陰癌,卵巣腫瘍,絨毛性疾患の診断および治療効果の判定に用いられている.とくに最近の細胞診は単に良・悪性の判定にとどまらず,細胞の剥離してきた母組織の病変まで推定可能となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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