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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻11号

1989年10月発行

文献概要

今月の主題 水・電解質と酸塩基平衡 水・電解質異常のベッドサイドアプローチ

多尿

著者: 深川雅史1

所属機関: 1東京大学医学部・第4内科

ページ範囲:P.2178 - P.2180

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●多尿の病態生理
 多尿とは,一般に1日尿量が2.5ないし3l以上とされているが.これはどのような根拠に基づいているのだろうか.
 人間の体は,1日に約600mOsmの溶質を産生する.したがって,それを1日の尿によって排泄するわけであるから,尿をどれだけ濃縮もしくは希釈できるか,すなわち尿の浸透圧(または比重)で最低限必要な尿量が決まるのである(腎機能が正常なとき).つまり,正常では最大1,200mOsm/KgH2Oまで尿が濃縮できるので,最低必要な尿量は500mlとなるし,最大濃縮力が半分になると最低1,000ml,さらに低下して等張尿しか作れなければ最低でも2,000ml必要となる.2.5ないし3lとは,このようなことを考慮した一つの目安であり,絶対的なものではない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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