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今月の主題 水・電解質と酸塩基平衡 最近の話題
腎尿細管性アシドーシスtype IV
著者: 福原吉典1 折田義正1
所属機関: 1大阪大学医学部・第1内科
ページ範囲:P.2222 - P.2224
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腎尿細管性アシドーシスtype IV(type IVRTA)は,遠位部ネフロンのH+とKの分泌障害をきたす疾患群である.障害部位の点からは遠位尿細管性アシドーシスに分類されるが,type Iが臨床的に低K血症をきたすのに対して,type IVではK+分泌障害のため高K血症を呈するのが特徴である.そのため,高K血症性遠位尿細管性アシドーシスとも呼ばれる.
腎尿細管性アシドーシスtype I,type II(本誌腎尿細管性アシドーシスの項参照)の病態生理が比較的単純で原因による分類が容易なのに反し,type IV RTAでは病態生理が単一ではなく,その分類も呼称も病態生理に基づいて行われているが,報告者ごとに異なり未だ確立された見解がないのが現状である.ここでは,最新の知見を踏まえ,分類の基礎となっている病態生理の面よりの解説を試みる.
腎尿細管性アシドーシスtype IV(type IVRTA)は,遠位部ネフロンのH+とKの分泌障害をきたす疾患群である.障害部位の点からは遠位尿細管性アシドーシスに分類されるが,type Iが臨床的に低K血症をきたすのに対して,type IVではK+分泌障害のため高K血症を呈するのが特徴である.そのため,高K血症性遠位尿細管性アシドーシスとも呼ばれる.
腎尿細管性アシドーシスtype I,type II(本誌腎尿細管性アシドーシスの項参照)の病態生理が比較的単純で原因による分類が容易なのに反し,type IV RTAでは病態生理が単一ではなく,その分類も呼称も病態生理に基づいて行われているが,報告者ごとに異なり未だ確立された見解がないのが現状である.ここでは,最新の知見を踏まえ,分類の基礎となっている病態生理の面よりの解説を試みる.
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