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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻11号

1989年10月発行

文献概要

今月の主題 水・電解質と酸塩基平衡 座談会

水・電解質代謝の調節系

著者: 清水倉一1 内田俊也2 吉富宏治3 黒川清4

所属機関: 1東京労災病院 2東京大学医学部・第4内科 3自治医科大学・薬理学 4東京大学医学部・第1内科

ページ範囲:P.2233 - P.2247

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 黒川(司会) 今日は「水・電解質代謝と酸塩基平衡」という特集の座談会ということなのですけれど,時間の関係もあるので,ここでは水とNa,Kの調節系ということについて話を進めていただいて,酸塩基平衡については今回は触れないでおこうと思います.
 水・電解質代謝とは一体何か.我々の体の中の水の量とか,それに含まれている電解質の量,濃度は常に一定に保たれているわけですが,水,Na,Kなどの電解質の代謝の1つの特徴は,他の物質の代謝と違って他の物質に変換されることなく,体の中に分布しているという点です.もちろん正確にいえばそうではないわけで,例えば代謝で水が作られるとか,そういうこともありますけれども,脂肪とか,蛋白のようなmoleculeそのものが変わってしまうとか,そういう意味からいう代謝ではない.ということから,体の中にある電解質の量は常に一定に保たれていて,その細胞内・外液中の濃度も一定に保たれているというのが1つの特徴です.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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