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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻12号

1989年11月発行

文献概要

今月の主題 凝固・線溶系の臨床1989 トピックス

トロンボモジュリン

著者: 丸山征郎1

所属機関: 1鹿児島大学医学部・第3内科

ページ範囲:P.2328 - P.2329

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 血液は血管の中では,非凝固性で,円滑に循環している.これには血管内皮細胞(Endothelial cell,以下EC)が大きな役割を果たしている.すなわち,ECが,1)PGI2を合成,放出し,血小板機能を抑え,2)トロンボモジュリン(thrombomodulin,以下TM)を合成し,凝固を抑え,3)ヘパリン様分子を合成し,これにアンチトロンビンIIIを結合せしめて,活性型凝固因子を中和し,4)組織性プラスミノゲンアクチベーター(以下,t-PA)を産生,放出し,線溶を賦活する,などの機能を発揮し,抗血栓的であるからである.
 このうちTMは1981年にEsmon CTら1)により発見されたECの特異蛋白である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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