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今月の主題 凝固・線溶系の臨床1989 出血性疾患の病態と診断
von Willebrand病
著者: 藤村吉博1
所属機関: 1奈良県立医科大学附属病院・輸血部
ページ範囲:P.2342 - P.2344
文献購入ページに移動vWFの先天性機能欠損に基づく出血性素因がvon Willebrand病(以下,vWDと略)で,通常,常染色体性優性遺伝形式を示し,男女両性に出現し,著明な出血時間の延長と皮膚・粘膜出血などの浅在性出血症状を主徴とする.vWDには表のごとく数多くの変異病型があるが,大別すると,vWFの量的低下のみを示し,すべてのmultimer型を有するtype I,large multimerを欠きvWFの質的異常の見られるtype II,そして常染色体性劣性遺伝形式を示す稀な病型type IIIとがある.
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