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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻13号

1989年12月発行

文献概要

今月の主題 痛みの診断とその対策 痛みの対策

皮膚吸収性鎮痛薬

著者: 平石禎子1 花岡一雄2

所属機関: 1東京逓信病院・麻酔科 2東京大学医学部附属病院分院・麻酔部

ページ範囲:P.2534 - P.2535

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 ペインクリニックでは神経ブロック療法を補うものの一つとして鎮痛薬がある,鎮痛薬はそれ自体原疾患の治療薬ではないが,疼痛患者の在宅療法においては,不可欠である.しかしながら,慢性痛の患者が多いため,鎮痛薬の長期連用による副作用が危倶される.実際,NSAID(非ステロイド性抗炎症薬)の長期連用により,胃腸障害を示す患者は多く,時に消化管出血をきたした患者も経験する.皮膚吸収性鎮痛薬は,このような副作用をほとんど回避できるため,非常に理想的な投与経路であると思われる.しかし,現在市販されている皮膚吸収性鎮痛薬は適応が限られており,また効果の面で問題がある.
 筆者らは,アスピリンの皮膚吸収薬の開発に現在取り組んでおり,いくつかの新しい知見を得たので報告するとともに,皮膚吸収性鎮痛薬の現況と将来性について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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