icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina26巻13号

1989年12月発行

文献概要

今月の主題 痛みの診断とその対策 末期癌の痛みの対策

心理療法

著者: 水口公信1 下山直人1 森口弥生1 蝶間林一美1

所属機関: 1千葉大学医学部・麻酔科

ページ範囲:P.2574 - P.2575

文献購入ページに移動
 痛みがひどく,鎮痛薬の効果は少なくなり,1日中ベッドの上で点滴を受ける状態が続くと,終末期の患者は睡眠障害,食欲不振,抑うつ,不安,攻撃,焦燥感,また精神症状も悪化し,せん妄状態に陥る.このような終末期の患者に最近,ターミナル・ケアの重要性が強調されてきた.すなわち,全人的な立場から死に直面する患者の心の動きを知り,患者がどのようなニーズをもっているかなど心理機制を適切に把握することが,疼痛対策に大きな役割を演ずるからである.筆者らは,痛みをもつ癌患者の精神状態を知るために種々の心理テストを行い,心理療法を実施する際の指標としている.以下その概略を述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?