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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻13号

1989年12月発行

文献概要

今月の主題 痛みの診断とその対策 心の痛み

心の痛みとは

著者: 村山良介1

所属機関: 1東邦大学大橋病院・麻酔科

ページ範囲:P.2580 - P.2581

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●痛みというもの
 幻肢痛という疾患をご存知ですか.手や足を切断した後で,なくなった手足に疼痛を訴える疾患です.はじめは誰でも驚きます.ない手足は痛むことはありえないからです.次に,切断したところの神経が痛みを起こすのだろうと考えるものです.そして,切断端の神経をブロックしたり,切除したりします.それでも治らないのです.時にはもっとひどくなります.ここで,はじめて幻肢痛という特別な疼痛が存在することを認めることになります.
 今日の医学で教えられる疼痛というものは神経の自由終末が刺激され,それが神経を通り,後根から脊髄に入り,視床下部から視床に達して,感覚中枢に伝えられて痛みを感じられるものなのです.その中枢は中心前回が主なものであると考えられています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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