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雑誌目次

雑誌文献

medicina26巻2号

1989年02月発行

雑誌目次

今月の主題 内科医のための癌治療のオリエンテーション 癌発生と転移のメカニズム

オンコジーンと発癌

著者: 丹羽太貫

ページ範囲:P.190 - P.191

 癌は器官形成が完了した後の個体における,細胞の異常増殖による腫瘤形成と転移を伴った病である.癌が遺伝子突然変異で起こることは,すでに1930年代に提唱されていた.しかしながら,癌化と突然変異の関係が実験的に確かめられたのはようやく1970年代になってからである.しかしその後の進歩は早く,癌化に関与した遺伝子が同定されだしたのは1980年前後である.癌化に直接関与すると考えられている遺伝子はオンコジーン(以下oncと略)と呼ばれる.oncは癌のみならず正常細胞の増殖と分化の本質に深くかかわっている.ここではoncの正常細胞と癌細胞での機能を概説する.

優性遺伝をする癌

著者: 高井新一郎

ページ範囲:P.192 - P.194

 癌細胞は分裂を繰り返しても癌としての性質が娘細胞に伝わる.このことは細胞癌化の原因が遺伝子の異常であることを示唆する.
 細胞の癌化に必要な遺伝子の異常(おそらく複数)のすべてが体細胞に生じた場合は,その異常は子孫に伝わるはずはない.

癌と染色体異常

著者: 小峰光博

ページ範囲:P.196 - P.197

 疾患に特異的な染色体異常としてフィラデルフィア染色体(Ph1染色体)が報告されたのは1960年Nowellらによってであり,すでに30年近くが経過した.この間,癌発生と染色体異常の関係は多くの注目を集めたが,両者の因果関係について鋭いメスが加えられ理解が深まったのは比較的最近のことといえる.多くの染色体分析の試みの中からしだいにある種の異常が一定の順序を経て変動することにも気づかれた.
 固型癌においてもランダムでない染色体異常が,グリオーマ,髄膜腫,子宮頸癌などで知られるようになったが,一般にヒトの固型腫瘍組織を材料にした成績は著しく限られている.転移により胸水や腹水中に浮遊した癌細胞は著しく多彩な染色体異常を示すことが多いが,意味づけが困難となる.それはその癌の進展過程が最終段階に達してしまった時期を見ていることとも関連する.

癌の転移—血小板の役割

著者: 村田満 ,   池田康夫

ページ範囲:P.198 - P.199

 悪性腫瘍は宿主の組織に浸潤し,リンパ管や血管を通じて遠隔転移する性質により特徴づけられる.Fidler1)によれば転移の過程は一般に,腫瘍細胞の,1)原発巣からの遊離と周辺組織への浸潤,2)脈管内への侵入,3)脈管内移動,4)着床,5)脈管外への脱出,6)転移部位における増殖といった段階に分けられる(図).血行性転移の場合,腫瘍細胞はまず内皮細胞や露出した内皮下組織に粘着し,次に血管外に遊走しなければならない.
 血小板が腫瘍細胞の転移に関与していることは古くから知られていた.Gasicら2)は抗血小板血清などで血小板数を減少させたラットに腫瘍細胞を移植すると転移形成が著しく抑制されること,さらにこの抑制効果は血小板を輸注することで消失することを報告し,転移における血小板の役割が注目された.現在では,1)腫瘍細胞が血小板凝集を引き起こし,血小板とともに腫瘍血栓を形成する,2)血小板が種々の増殖因子を放出して腫瘍の発育増殖を促進する,3)血小板由来の物質により腫瘍細胞の血管内皮への粘着や血管外への遊走が亢進する,ことなどが知られている.

癌に対する監視機構—T-cellなどの役割

著者: 森庸厚

ページ範囲:P.200 - P.202

 ●癌に対する免疫監視説の確立とそれに至るまでの小史 癌患者の,きわめて稀であるがその自然治癒例や緩解例の観察などから,癌に対する自然抵抗性つまり免疫機構の介在が直観的に洞察されてきた.そしてある程度の理論的整備がなされたのは今世紀初頭の1906年,P.Ehrlichによって提唱された"Natural Immunity to Cancer"であろう.これは体内に発生する突然変異細胞の排除のメカニズムとして免疫系にその主たる役割を求める理論であった.
 その後1943年,Grossによりマウスを使用したin vivoの実験系で腫瘍免疫の誘導が可能であることが示されたが,この実験ではマウスの純系としての信頼性に欠け,同種移植拒絶反応を観察している可能性が指摘された.

癌の発育と成長曲線—成長過程のどこで診断可能か

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.204 - P.205

癌は異常(悪性)細胞の集まりであって,生命機能に必要な臓器の障害が出現すると,臨床的に症状が現れる.一般的に考えられているのとは逆に,悪性腫瘍は細胞の増殖はそれほど速くなく,大部分の癌細胞は正常細胞よりゆっくりと増殖する.癌細胞の増殖を理解するには,細胞単位の増殖の概念と癌組織としての増殖の概念を把握する必要がある(表)

癌治療のためのオリエンテーション

外科的治療の概念

著者: 尾形佳郎

ページ範囲:P.206 - P.208

 前世紀より癌治療の中心は外科であり,腫瘍切除の試みは人類の科学の進歩とともに施行されるようになり,胃・肺・大腸切除などとなって全世界の手術室で行われるようになった.
 初期の合併症,手術死亡率の高かった時期から,麻酔の発達,抗生物質の開発,高カロリー輸液の普及などがあって,その治療成績は飛躍的に改善されて来た.そのため外科的癌治療は根知性を求めて拡大され,超拡大乳房切除術,骨盤内臓全摘術などとして施行されるようになったが,患者のquality of lifeが犠牲になるにもかかわらず予後は必ずしも改善されなかった.

放射線治療の概念

著者: 村上優子

ページ範囲:P.209 - P.211

 癌の治療は癌の種類や進行度,患者の状態などによって種々の方法が選択され,組み合わされて行われる.放射線治療はこれらの方法の中で癌の局所治療の強力な一手段である.
 放射線治療の主な利点は,①機能温存が可能.②合併症や高齢のため手術不能例でも可能.③進行癌に対しても可能,などであり,欠点は,①治療期間が5〜6週間と長い.②正常組織に障害を与える.③放射線感受性のない癌には効果がない,などである.したがって放射線治療の最も良い適応は放射線感受性が高く,限局した癌ということになる.しかし,感受性の低い癌や広範囲すぎて根治照射は不可能な例でも,癌の増殖を一時的に抑制したり,圧迫症状や疼痛の緩和には有効であることが多い.

抗癌剤治療の概念

著者: 小川一誠 ,   向山雄人

ページ範囲:P.212 - P.213

 現存する抗癌剤は抗腫瘍効果と毒性を併せてもっているため,毒性は不可避である.よって抗癌剤を投与する時は,その薬剤がどの程度の有効性を有するかを知るとともに,どのような毒性が発現するか,その程度,発現時期を予想し,治療対策をあらかじめ考えておく必要がある.本稿では抗癌剤を用いて治療する時の概念を綜説する.

抗癌剤の分類と作用機序

著者: 井上雄弘 ,   小川一誠

ページ範囲:P.214 - P.219

 癌化学療法は新薬の開発により新しい併用療法が考案され,治癒や生存期間延長,生活の質的向上が得られている.しかし癌化学療法の実施にあたっては抗癌剤の有効性や毒性について熟知していることが必要である.
 本稿では抗癌剤に対する理解をより深めるために,その作用機序を解説し(図),分類,一般名,商品名,適応腫瘍をまとめた(表).取り上げた抗癌剤は現在日本で入手可能なものを中心とし,一部発売予定のものも加えた.なおホルモン剤およびホルモン拮抗剤,BRMに属するものは省略した.

治療前に知っておくべき癌患者の状態

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.220 - P.222

 癌の診断がついた時点でどのような治療をとるか決定するには,まず患者の状態が治療に耐えられるか知っておく必要がある.これには患者のperformance status(可動性)がある.さらに,病期の決定が重要である.どのような腫瘍にせよ,病期を決定してゆき,その病期に適した治療を選択する.次に,治療に対する反応を見るうえで,測定可能な腫瘍や腫瘍マーカーを把握しておくのは重要である.

抗癌剤の補助療法の適応

著者: 中田安成

ページ範囲:P.223 - P.225

 抗癌化学療法による治療効果を上げるために,薬剤投与に伴う副作用の軽減あるいは発生した副作用に適宜対処することにより,治療を初期の目的通りに遂行する補助療法が重要となる,化学療法剤の多くは強い骨髄抑制を来し,白血球や血小板の減少がdose limiting factorとなっており,出血および感染症併発の頻度が高く,これが直接死因となることも少なくない.
 本論文では化学療法による骨髄抑制の克服のための補助療法について考えてみる.

腫瘍マーカーの使い方

著者: 杉野成 ,   近藤元治

ページ範囲:P.226 - P.228

 今日,癌の存在診断・治療効果の判定・経過観察にはX線,シンチグラム,超音波,CT,内視鏡および生検などの手段による画像診断・解析法と血液その他の体液を用いる免疫生化学的検査法などがある.
 前者は形態学的変化を,後者は機能的変化を表現するもので,診療上表裏一体を成していることは論を俟たない.主として後者に属する腫瘍マーカーに関する研究は,急速に進展する癌の生化学的,分子生物学的研究と重複する形で,臨床医学の場においても重要視,拡大されてきた.

ホルモン療法の実際

著者: 安達勇

ページ範囲:P.229 - P.231

 近年,食生活・社会生活環境の変化や高齢化に伴って性ホルモン依存性腫瘍である乳癌,前立腺癌,子宮内膜癌や卵巣癌が急増しつつある.したがって,これら腫瘍への治療学に関心がもたれ,種々の薬剤が開発されてきている.本稿では臨床における実際的用法について述べていきたい.

免疫療法は有効なのか

著者: 近藤誠

ページ範囲:P.232 - P.234

 免疫療法が有効かと問われれば,否と答えるしかない.どの免疫療法も有効性は証明されていない.議論の前に,日本での免疫療法の現状を一瞥しよう.
 昭和62年の推定売上げ高をみると,クレスチン(PSK)が720億円で全医薬品中第2位,ピシバニール(360億円),レンチナン(110億円),フエロン(Interferon β;INF-β)が(70億円)と,いわゆる免疫調整剤が上位を占めている.後述のように免疫療法で1人余計に治癒したかどうかも分かっていないのであるが,日本の癌治療費の10分の1以上が使われているのである.確実に治癒患者を量産している放射線治療の総額が60億円でしかないのと比べると,奇異というより不当である.アメリカでは,これらの薬は認可されていない.わずかに,INF-αが毛髪球性白血病に限って認可されているに過ぎない.2,400頁からなる癌の教科書で,クレスチン,ピシバニールは,わずか半頁しか紹介されていない1).一方,日本の教科書,専門雑誌を読むと,免疫療法は行わなければいけないかのような印象を受ける.このギャップの原因を考えねばならない.

固形癌の治療

胸部食道癌

著者: 掛川暉夫 ,   山名秀明 ,   藤田博正 ,   白水玄山

ページ範囲:P.235 - P.237

 食道癌の治療としては,外科的切除が第一選択であるが,その成績は他の消化管癌と比べると必ずしも満足できるものではない.その理由として,早期食道癌の診断は通常の消化管造影では描出不可能で,現在取り扱っている症例の大半が進行癌であることと,食道癌の特性として,生物学的悪性度が極めて高く,たとえ根治手術がなされても術後早期に再発死亡する例がみられることなどが挙げられる.そこで,今日ではより広範囲の切除郭清と種々の合併療法を組み合わせた集学的治療が行われるようになってきた.このような過大侵襲にもかかわらず,最近では手術直接死亡率は5%前後にまで低下し,術後5年生存率も20年前と比べて約2倍にまで向上してきている.
 以上のことから,本稿では今日における胸部食道癌の標準的治療として,外科手術を中心に述べてみる.

大腸癌

著者: 北條慶一

ページ範囲:P.238 - P.240

●大腸癌の治療方法
 癌の治療には外科的療法,放射線療法,化学免疫療法などがあり,癌の発生臓器や組織型によりfirst choiceの治療手段は異なるが,大腸癌では現在のところ早期癌の一部を除いて放射線療法や化学療法単独では根治が期待できず,治癒的治療のためには外科的切除療法に優るものはない.
 ただ特殊な治療として,ポリープ癌に対する非手術的内視鏡下のポリペクトミー,あるいは根治的切除不能な直腸・肛門癌に対して凍結や電気凝固壊死,レザー焼灼療法,放射線照射法も行われることがある.

肺癌(小細胞癌,非小細胞癌)

著者: 阿部庄作

ページ範囲:P.242 - P.245

 肺癌の治療も他臓器癌と同様,外科療法,放射線療法,化学療法が基本である.肺癌の治療法は臨床病期以外に組織型によっても異なる.早期肺癌に対する積極的な外科手術療法は比較的良い治療効果をあげてきた.しかし肺癌が早期癌で発見されることはおもいのほか非常に少なく,実地臨床の場ではその多くが進行癌であり,その治療の主体は化学療法である.肺癌に対する抗癌剤の開発,治療法の改良が精力的に行われて来たが,その治療効果はいまだ必ずしも満足すべき成績となっていない現状にある.
 肺癌の組織型は多彩である.特に肺小細胞癌は他の組織型に比して生物学的特性,臨床像,治療効果,予後が異なるので,肺癌の治療は小細胞癌と非小細胞癌(扁平上皮癌,腺癌,大細胞癌)の2群に大別して取り扱うようになっている.

肝癌

著者: 野口孝 ,   山際健太郎 ,   東口高志 ,   横井一 ,   今井俊積

ページ範囲:P.246 - P.249

 日本肝癌研究会による2年毎の原発性肝癌の全国登録症例数は第8回調査報告(1984年〜1985年)では7,320例,第7回(1982年〜1983年)のそれは5,567例であって年々増加しており,最近の主要学会ではしばしば肝癌の診断や治療成績の向上に関する主題がとりあげられ重要な課題の1つとなっている.すなわち,原発性肝癌,特にその90%以上を占める肝細胞癌では慢性肝炎や肝硬変などのびまん性肝病変を高率に合併しているため,腫瘍進展度からみた各種治療法の適応を判定するだけでなく,機能的な限界を十分に把握して治療にあたることが極めて重要である.
 ここでは肝細胞癌を中心に原発性肝癌取扱い規約(1987年7月改訂版)にしたがって腫瘍進展度や機能面からみた治療法の適応とその成績について述べる.

睾丸腫瘍

著者: 吉田修

ページ範囲:P.250 - P.252

 睾丸腫瘍の治療の進歩は著しく,進行症例でも治癒に導くことが可能になった1).この進歩をもたらしたのは,まず第一に化学療法の発達である.Cisplatin(CDDP)をはじめとする抗癌剤は単剤でも有効であるが,同調理論による多剤併用療法で著効を示す.第二に化学療法の足らないところを手術などで補い,全体として完全寛解に導入する,いわゆる集学的治療の確立であろう.第三に病巣の存在とその性状および進展の程度を正確に示すことができる画像診断と腫瘍マーカー測定の発達であろう.
 一方,睾丸腫瘍は増殖が速く,非増殖性コロニー形成細胞すなわちG0細胞は少なく,非増殖細胞は奇形腫として分化しているものがほとんどである.換言すれば化学療法が効きやすい腫瘍であると言える.また平均発生年齢が若く,過酷な化学療法にも耐えられるという利点もある.これらが相俟って転移を有する進行睾丸腫瘍でも70%は治癒することができるようになったと考える.

前立腺癌

著者: 島崎淳

ページ範囲:P.253 - P.255

 50歳以前の前立腺癌は稀であるが,以後次第に増加し,平均年齢は70歳前後である.症状として排尿障害があり,好発年齢や症状が前立腺肥大症と同じである.また両疾患が合併するので,注意を要する.高齢者,進行が比較的遅いこと,内分泌療法の効果が良いことから,容易にエストロゲン投与が行われて来た.しかし本疾患の経過を理解し,適切な治療を行いつつある現在,予後が改善されている.

Multiple endocrine neoplasia syndrome—診断と治療

著者: 小原孝男

ページ範囲:P.256 - P.260

 Multiple endocrine neoplasia(MEN)syndrome(多内分泌腺腫瘍症)は,特定の組み合わせで複数の内分泌腺に腫瘍性病変が発生する疾患である.
 その組み合わせとして,基本的に2つの型がある(表).第I型では,下垂体腫瘍,副甲状腺過形成,膵ランゲルハンス島腫瘍が合併し,第II型では,甲状腺髄様癌,副腎褐色細胞腫,副甲状腺腺腫または過形成が合併する.

乳癌

著者: 泉雄勝 ,   横江隆夫

ページ範囲:P.262 - P.265

 乳癌の治療は,手術を中心とした原発乳癌に対する治療と,集学的治療が必要な進行・再発乳癌に対する治療とに大別される.手術は近年縮小の傾向が強く,大・小両胸筋を温存した手術よりさらに縮小した術式も試みられている.再発乳癌に対する内分泌療法の適応決定にはER(エストロゲンレセプター)の有無が最も重要な要素である.近年では副作用が少なく効果の高い薬剤が開発され,卵摘などの外科的内分泌療法にとって代っている.また化学療法剤の開発も進み,薬剤単独もしくは組み合わせることにより内分泌療法と同等,あるいはそれ以上の効果もみられるようになってきた.

癌合併症とその対策

パラネオプラスティック症候群

著者: 中井義勝

ページ範囲:P.266 - P.270

 腫瘍随伴症候群またはパラネオプラスティック症候群(paraneoplastic syndrome)は,腫瘍の直接浸潤や圧迫によるものではなく,遠隔効果として現れる症状の総称である.内分泌症状,代謝異常,皮膚症状,神経・筋症状,腎障害,血液異常,免疫異常など,多様な病態が知られている.
 腫瘍随伴症候群(以下,本症候群と略す)は臨床的にいくつかの重要な意義を有する.

癌性胸膜炎,癌性心嚢炎,癌性腹膜炎

著者: 西尾剛毅

ページ範囲:P.271 - P.275

 癌の進行,転移の仕方には種々あるが,血行性遠隔転移とともに,腹腔,胸腔,心嚢腔への浸潤,転移では,癌の根治は全く不可能で,また余命も限られた状態である.このような体腔に転移したものを癌性腹膜炎,胸膜炎,心嚢炎と呼ぶ.ここへの浸潤,転移は癌が臓器の漿膜外へ浸潤して転移したり,こぼれて広がったもの(播種性転移)と,リンパ管を通って腹膜,胸膜の表面のリンパ組織に転移したもの(癌性リンパ管炎)の2つがある.どちらで起こっても,腹膜,胸膜,心嚢膜(ここでは一括し,漿膜と呼ぶ.)の本来持っている体液の分泌,吸収の機能を破壊するため,大量の癌性体腔液の貯留を来す(表1).
 さきに述べたように,根治は不可能で,余命も限られていることから,対症療法(大量の体腔液を減らす)が主になるが,治療もなかなか効果的でなく,退院できないことも少なくない.

高カルシウム血症

著者: 佐藤幹二

ページ範囲:P.276 - P.277

 悪性腫瘍に伴う高Ca血症は全悪性腫瘍患者の10%以上に起こるとされており,paraneoplastic syndrome(傍腫瘍症候群)のなかでは最も多く,また患者の予後をも左右するものである.この病因論に関してはいくつかの総説があるので1),本稿では治療を中心に解説したい.

上・下大静脈症候群

著者: 宮原透

ページ範囲:P.278 - P.279

 上・下大静脈症候群は大静脈の閉塞あるいは強度の狭窄により静脈還流が障害されることにより起こる.上大静脈症候群(以下,SVCS)は1757年にWilliam Hunterによって報告され,現在では78〜97%が悪性腫瘍のための浸潤,圧迫,腫瘍塞栓に起因するとされている1,2).下大静脈症候群(以下,IVCS)は1879年にSir William Oslerによって報告され,SVCSと較べると報告例は少ないが3),癌末期の臨床においてはかなりの頻度であるものと思われる.

脊髄圧迫症候群

著者: 星野晴彦

ページ範囲:P.280 - P.281

 癌患者における神経症状の合併は,その患者のquality of lifeを著しく悪化させることとなり,その予防的処置は非常に重要である.神経症状を呈する原因としては転移によるもの,remote effectを含めた直接の転移によらないものがあり,癌患者の約20%が神経症状を呈するといわれている.その中で,硬膜外転移による脊髄圧迫症候群は,的確に診断し,緊急に処置を行えば,神経症状の合併を回避することができ,一般内科医もぜひ知っておくべき重要な症候群である.

抗癌剤の副作用とその対策

著者: 伊藤良則 ,   大野竜三

ページ範囲:P.282 - P.286

 すべての抗癌剤はなんらかの副作用を有し,その副作用のため実際の投与は制限を受ける.抗癌剤の投与に際して最も障害となる副作用を投与規制因子(Dose limiting factor;DLF)と呼ぶ.抗癌剤の抗腫瘍効果を最大限に発揮させるためには,DLFが何であるか,毒性の出現時期,回復に要する期間,予防方法,回復させる方法などを予めよく知り,臨床管理を計画しなければならない1-3)

末期癌患者のケア

痛みのコントロール

著者: 水口公信

ページ範囲:P.288 - P.291

 わが国における癌患者の死亡率は年々増加し,1年間に18万人が死亡している.そのうち癌に起因する痛みは30%であり,進行癌になると70%の癌患者が痛みに悩んでいる1).近年,オピオイド・レセプターの存在が明らかになり,麻薬系・非麻薬系鎮痛薬の開発が進み,より副作用の少ない,強力な鎮痛薬や鎮痛方法の導入が行われている.
 一方,1962年イギリスにホスピス運動が盛んになり,痛みをもつ末期癌患者の疼痛に長期間のモルヒネ経口投与が劇的な効果を示すことが判明した.今まで,疼痛治療は無視され,患者の情動も誤解されて来たが,患者の病気に対する知識が増し,治療に際してよく情報を与えて諒解を得るなど,医師が患者との関係を良好に保つ必要性が起こって来た.そのため癌患者の身体的・精神的な両面からのこまかい配慮が強調され,quality of lifeの概念の下に全人的医療が行われるようになった.そこで筆者が経験した事項を中心に末期癌患者の痛みの対策について述べる.

栄養補給

著者: 小越章平

ページ範囲:P.292 - P.293

 1968年,経中心栄養静脈栄養法の臨床成功例が発表されてから,とくに本法は外科を中心に大きく発展した.手術前後の患者の管理に不可欠なものとして,全世界に栄養革命を起こし,抗生物質出現以来の臨床効果をもたらしたことは周知のとおりである.創始者のDudrickらは,さらに癌末期患者の栄養管理に本法を取り挙げて,化学療法との合併療法で大きな延命効果があることを発表した.
 この静脈栄養の大きな臨床効果を背景にして,経腸栄養法の分野も大きく発展して,高カロリー栄養の両輪として癌患者の栄養管理に利用されている.

鼎談

癌患者のケア

著者: 千原明 ,   江口研二 ,   北原光夫

ページ範囲:P.294 - P.303

 北原(司会)われわれはいつも癌患者に対してどのように接していったらよいかということで戸惑いを感じることが多いのですけれども,特に学生の時にそういった教育をきちんと受けておりませんし,なかなか難しい問題もいろいろ含んでいるのですが,まず患者に癌であるということを告げることも含めて,医師としてどういう態度で接していったらよいかについてお話しいただきたいと思いますが,いかがでしょうか.

理解のための10題

ページ範囲:P.304 - P.306

カラーグラフ 冠動脈造影所見と組織像の対比・2

冠動脈造影上の狭窄形態/労作性狭心症

著者: 堀江俊伸

ページ範囲:P.310 - P.312

〔冠動脈造影上の狭窄形態〕
 冠動脈造影所見を詳細に読影する際には,冠動脈のどの部位にどの程度の狭窄があるかを判定することはもちろん,狭窄の形態,狭窄部位の長さなどについて知ることが必要である.
 図1Aに示すように,冠動脈の形態には5mm以下の限局性病変short,5〜20 mmの管状病変tubular,および20mm以上のびまん性病変diffuseに分類している1)

非観血的検査法による循環器疾患の総合診断

特徴的な心雑音が診断のきっかけとなった冠動脈瘻の1例

著者: 福田信夫 ,   大木崇 ,   井内新 ,   河野智彦 ,   細井憲三 ,   森博愛

ページ範囲:P.322 - P.329

■心音・心機図所見
 1)心音図(図2)
 心尖部〔Apex,左第5肋間鎖骨中線(5LMCL)〕,第4,第3および第2肋間胸骨左縁(4L,3L,2L)の各部位から同一gainで記録した心音図を示す。
 I音,II音はいずれも正常範囲内の音量と分裂を示し,またIII音(III)も小さく,2LのIV音(IV)を除くと他の心音に異常を認めない.2LのIV音については,右心負荷の表現とも考えられるが,正常者にもみられることがあり,いずれとも断定し難い.

演習

目でみるトレーニング(4題)

ページ範囲:P.314 - P.319

講座 図解病態のしくみ 循環器疾患・12

非リウマチ性僧帽弁膜症

著者: 石光敏行

ページ範囲:P.330 - P.335

概念
 僧帽弁狭窄の原因がほぼすべてリウマチ性であるのに対して,僧帽弁閉鎖不全は種々の成因で生じることが知られている.しかしながら,僧帽弁閉鎖不全がCorvisartにより初めて臨床的に診断されてから,長年のあいだ本症の病因はすべてリウマチ熱と考えられていた.1960年代に入ると,抗生物質の使用により,リウマチ熱の発生は減少し,その結果リウマチ性弁膜症の発生も激減した.このような疫学的な変化を反映して,Burchによる乳頭筋不全症候群(1963)1),Barlowによる僧帽弁逸脱症候群(1963)2)などのリウマチ以外で生ずる僧帽弁閉鎖不全が注目され出し,ここに非リウマチ性僧帽弁閉鎖不全という概念が誕生した.
 非リウマチ性僧帽弁閉鎖不全の原因となる疾患を表に示す.表のごとく,非リウマチ性僧帽弁閉鎖不全の原因疾患は,比較的まれなものが多く,またリウマチ性僧帽弁閉鎖不全が,その特徴的な聴診,心エコー図所見より容易に診断可能であるため,他のものを一括して非リウマチ性僧帽弁閉鎖不全と総称している.

肺癌診療・9

肺癌の治療の現況(2)小細胞癌の治療

著者: 国頭英夫 ,   江口研二

ページ範囲:P.336 - P.345

概観
 小細胞癌は全肺癌の15〜20%を占めるにすぎないが,①早期にリンパ行性・血行性転移をきたすこと,②抗癌剤・放射線療法に感受性が高いこと,という生物学的な特徴をもっている.1960年代までは小細胞癌は肺癌の中でもとくに悪性度が高く,早期に遠隔転移をきたして死亡する(median survival time;MSTは無治療例ではlimited diseaseで14週,extensive diseaseで7週1),stagingについては後述)ものとして恐れられていた.手術をしても延命には寄与せず,一見切除可能と思われるclinical stage I-II(TNM分類については本シリーズNo. 4,1988年8月号の福田らの総説を参照)の症例でも5年生存率は1割にも満たない2)という惨憺たるものであった.
 1960年代より放射線療法が導入され,1973年には手術療法と放射線療法との無作為対照比較試験(randomized controlled study,RCS)にて後者のほうが優れているとの結果が出された3).さらに全身療法として,cyclophosphamide(CPA)の使用成績4)から,有効な多剤併用レジメンが次々と開発され,治療の主力は次第に化学療法・放射線療法へと移っていった5,6)

検査

検査データをどう読むか

著者: 小泉文明

ページ範囲:P.346 - P.349

 患者:51歳,女性.主訴:背部に放散する左季肋部痛と下血.家族歴:特記すべきことはない.既往歴:胃潰瘍にて広範囲胃切除術(B-II法)を施行されたが,その12年後にさらに横行結腸瘻を伴った吻合部潰瘍のため,吻合部切除(Roux-Y吻合による再建術)兼横行結腸部分切除術を受けている.現病歴:第2回目の手術より約半年後に全身倦怠感,悪心,嘔吐,左季肋部の激痛を訴えて某院を受診し,検査の結果,吻合部潰瘍と診断され治療を受けていたが,背部に放散する左季肋部痛が持続し,さらに下血が出現し,経口摂取不能となったため,中心静脈栄養,持続硬膜外ブロックを施行された.しかしながら,前記症状の改善が認められないため,全身状態の管理を含めた治療,ならびに精査を目的として,東北大学附属病院第1外科へ入院した.入院時所見:身長151 cm,体重35 kg,栄養不良であり,眼瞼結膜に貧血を認めた.腹部正中に手術創を認めるほか,左季肋部に発赤,腫脹,著明な圧痛を認めた.

CPC

糖尿病性腎症のために人工透析を受けており,低血糖発作で来院し,両側びまん性肺浸潤影を呈し死亡された54歳男性

著者: 清水俊夫 ,   小沼正和 ,   塚本玲三 ,   相澤信行 ,   原芳邦 ,   小川成海 ,   覚道健一 ,   下田泉 ,   須藤博

ページ範囲:P.350 - P.355

症例
 患者:54歳,男性,透析患者
 現病歴:15年前より糖尿病があり,インスリン治療を受けており,糖尿病性腎症による慢性腎不全のため,5年前より血液透析療法を受けている.また,糖尿病性神経障害による高度の起立性低血圧があり,血液透析後も1時間位は臥位でいなければならなかった.糖尿病性網膜症,白内症もあり,視力障害が著明であった.

循環器疾患診療メモ

悪性腫瘍の心大血管合併症

著者: 山科章 ,   高尾信廣

ページ範囲:P.356 - P.358

 悪性腫瘍には多種多彩な合併症が存在し,その合併症が予後を大きく左右する.心大血管系の合併症も例外でない.表1のように分類すると理解しやすい.発生率は報告により異なり不明であるが,Applefeldらの心臓・心膜への転移に関する報告(表2)が有名である.固形癌では肺癌,乳癌,悪性黒色腫,非固形癌では急性白血病,悪性リンパ腫が多い.
 治療の合併症では,薬剤の副作用としてAnthracycline系薬剤の心毒性による心不全が有名であり,放射線治療ではそれに伴う急性心嚢炎,晩発性心筋障害などの発生が問題となっている.

消化器疾患診療メモ

H2プロッカーの基礎知識と使い方

著者: 上野文昭

ページ範囲:P.360 - P.361

研修医A「患者は45歳の男性,以前より腹水と脳症のある非代償性肝硬変症がありましたが,最近は比較的安定し,当院外来通院治療中でした.約2週間前より空腹時の心窩部痛を覚え,その間2回ほど排便が黒っぽかったとのことでした.痛みは食事摂取にて軽快し,軽い嘔気はありますが,嘔吐・吐血はありませんでした.鎮痛剤の服用やアルコールの摂取はありません.4年前に下血にて他院入院し,十二指腸潰瘍の診断を受けたことがあります.来院時バイタル・サインは安定し,身体所見上,上腹部に軽い圧痛を認めた以外,特別の異常所見はありませんでした.」
 消化器内科スタッフB「それで君のインプレッションは?」

神経疾患診療メモ

てんかん

著者: 西平竹夫

ページ範囲:P.362 - P.363

 病気で苦しむ患者の最大の関心事は,治るかどうかである.古い歴史をもつてんかんは,いまだ不明の点を有しつつも,内服療法でかなりよい成績をあげており,患者の多さから考えても大事な神経疾患の1つである.

新薬情報

リボPGE1

著者: 水島裕

ページ範囲:P.364 - P.365

■リボPGE1とは
 筆者らは,図1に示したような0.2μmの脂肪小粒子(リピッドマイクロスフェアー:LM)が,静注により,炎症部位,網内系の他,動脈硬化や血管炎をはじめとする障害血管部位に多量に集積することを見出し,これらの病変をもつ各種の疾患のターゲット療法に応用してきた.リポPGE1は,1ml中にPGE1 5μgを含むものであり,LMに封入されたため刺激性がなく,PGE1の肺での不活性化が低いことに加え,上に述べた障害血管部位に移行する特徴がある.

実践診療dos and don'ts

逆流性食道炎の原因,他

著者: 浅田学

ページ範囲:P.252 - P.252

 最近,逆流性食道炎の患者が増えているように思える.以前は,食道裂孔ヘルニアに合併した高度の食道炎をみることが多かったが,最近では比較的若い肥満傾向の男性に,軽度の食道炎をみることが多くなったような気がする.これは上部消化管内視鏡検査に主に直視型のファイバースコープを用いるようになり,診断の機会が多くなったこともあるのだろうが,肥満との関係も無視はできない.
 逆流性食道炎の主な症状はむねやけである.過食,喫煙,飲酒で症状がでると言う患者が多いが,甘いものが最も良くないというのは女性に多い.高度の食道炎では出血のため貧血となる患者も少なくないが,貧血にはならないまでも鉄欠乏になりやすいことには注意を要する.瘢痕狭窄のため嚥下障害を呈するのは,貧血とともに,食道裂孔ヘルニアの高度な背中の曲がったおばあちゃんに多いようだ.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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