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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻2号

1989年02月発行

文献概要

実践診療dos and don'ts

逆流性食道炎の原因,他

著者: 浅田学1

所属機関: 1旭中央病院・内科

ページ範囲:P.252 - P.252

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 最近,逆流性食道炎の患者が増えているように思える.以前は,食道裂孔ヘルニアに合併した高度の食道炎をみることが多かったが,最近では比較的若い肥満傾向の男性に,軽度の食道炎をみることが多くなったような気がする.これは上部消化管内視鏡検査に主に直視型のファイバースコープを用いるようになり,診断の機会が多くなったこともあるのだろうが,肥満との関係も無視はできない.
 逆流性食道炎の主な症状はむねやけである.過食,喫煙,飲酒で症状がでると言う患者が多いが,甘いものが最も良くないというのは女性に多い.高度の食道炎では出血のため貧血となる患者も少なくないが,貧血にはならないまでも鉄欠乏になりやすいことには注意を要する.瘢痕狭窄のため嚥下障害を呈するのは,貧血とともに,食道裂孔ヘルニアの高度な背中の曲がったおばあちゃんに多いようだ.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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