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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻3号

1989年03月発行

文献概要

今月の主題 高脂血症と動脈硬化 動脈硬化の診断

螢光スペクトルによる診断—光感受性物質とレーザーによる動脈硬化の検出

著者: 奥仲哲弥1 会沢勝夫2 小中千守1 加藤治文1 早田義博1

所属機関: 1東京医科大学・外科 2東京医科大学第2生理

ページ範囲:P.434 - P.435

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●光線力学的診断治療法
 腫瘍親和性光感受性物質であるヘマトポルフィリン誘導体(HpD)は,光照射によって励起状態となり,これが基底状態に戻る際に螢光を発すると同時に,組織内の酵素を励起し,活性酸素を生ずる.この螢光スペクトルを測定することにより,腫瘍の局在を把握することができ,また活性酸素によって癌組織を変性壊死に陥らせる1).一般に励起光源には,その単色性,高輝度性,可干渉性という点からレーザー光を用いる.筆者らの施設では1980年1月以来,肺癌を中心に300を超える症例に対し,この光線力学的診断治療法(PDT)を施行し,1986年には世界で初めて,PDT単独治療による早期肺癌患者の5年生存例を経験している2).その一方で,非腫瘍性病変に対するHpDの親和性に関しては,ほとんど報告がない3〜5).筆者らは非腫瘍性病変に対するHpDの適応として,粥状硬化に着目し,近年開発した血管内視鏡螢光分光装置を用いて,粥状硬化に対するHpDの集積性を検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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