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今月の主題 高脂血症と動脈硬化 高脂血症の治療
LDLアフェレーシス—適応と治療効果
著者: 横山信治1
所属機関: 1アルバータ大学内科生化学
ページ範囲:P.448 - P.450
文献購入ページに移動元来この技術は,薬剤に反応せず,かつ致死的な高LDL血症を呈する家族性高コレステロール血症(FH)のホモ接合体の患者の治療法として実用化されてきた.最初は連続遠心器を用いた血漿交換法によって行われた1).その後,比較的短時間のうちにヘパリンセファロース2)や抗LDL抗体セファロース3)を用いたLDLの選択的除去法が開発され,FHホモ接合体患者の実験的治療が行われてきた.1980年代にはこれらを基礎に種々な技術の実用化がはかられ,特に日本の体外循環の技術がこれに大きく貢献することとなった.これは,まず中空糸膜フィルター血漿血球分離器の利用の一般化であり,さらにLDLの選択的除去のための二次濾過膜の応用4),およびデキストラン硫酸セルロースによる選択的吸着装置の開発5)であった.
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