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文献概要
今月の主題 輸血の実際と血液製剤 副作用・合併症の対策
ウイルス感染と輸血—HTLV-1,HIV,CMV
著者: 根岸昌功1
所属機関: 1東京都立駒込病院・感染症科
ページ範囲:P.618 - P.621
文献購入ページに移動 医療技術の進歩にともない,大規模で失血量の多い手術や,造血そのものを抑制してしまうほどの強力な化学療法や免疫抑制療法などの臨床応用が可能になってきた.これらの治療方法を支えるものに輸血があり,輸血技術の進歩の重要性はますます高くなっている.しかし,血液はまだ未知のものも含めて多くの成分や機能から成り立っている.このため,輸血による不利益も十分考慮しておかなければならない.
20世紀初めから輸血の技術が臨床に応用され,それと同時に,輸血による病原体の感染例が報告されている.ここでは,ATL(adult T-cell leukemia)の原因ウイルスであるHTLV-1(human T-cell lymphotropic virus type-1),AIDS(acquiredimmunodeficiency syndrome)の原因ウイルスHIV(human immunodeficiency virus),サイトメガロウイルス(CMV)の感染と輸血について述べてみたい.
20世紀初めから輸血の技術が臨床に応用され,それと同時に,輸血による病原体の感染例が報告されている.ここでは,ATL(adult T-cell leukemia)の原因ウイルスであるHTLV-1(human T-cell lymphotropic virus type-1),AIDS(acquiredimmunodeficiency syndrome)の原因ウイルスHIV(human immunodeficiency virus),サイトメガロウイルス(CMV)の感染と輸血について述べてみたい.
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