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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻4号

1989年04月発行

文献概要

今月の主題 輸血の実際と血液製剤 副作用・合併症の対策

ウイルス感染と輸血—HTLV-1,HIV,CMV

著者: 根岸昌功1

所属機関: 1東京都立駒込病院・感染症科

ページ範囲:P.618 - P.621

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 医療技術の進歩にともない,大規模で失血量の多い手術や,造血そのものを抑制してしまうほどの強力な化学療法や免疫抑制療法などの臨床応用が可能になってきた.これらの治療方法を支えるものに輸血があり,輸血技術の進歩の重要性はますます高くなっている.しかし,血液はまだ未知のものも含めて多くの成分や機能から成り立っている.このため,輸血による不利益も十分考慮しておかなければならない.
 20世紀初めから輸血の技術が臨床に応用され,それと同時に,輸血による病原体の感染例が報告されている.ここでは,ATL(adult T-cell leukemia)の原因ウイルスであるHTLV-1(human T-cell lymphotropic virus type-1),AIDS(acquiredimmunodeficiency syndrome)の原因ウイルスHIV(human immunodeficiency virus),サイトメガロウイルス(CMV)の感染と輸血について述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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