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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻5号

1989年05月発行

今月の主題 内科医のための他科疾患プライマリ・ケア

産婦人科

子宮外妊娠,卵巣嚢腫茎捻転

著者: 関賢一1 斉藤寿一郎1

所属機関: 1川崎市立川崎病院・産婦人科

ページ範囲:P.840 - P.842

文献概要

●概説
 子宮外妊娠(以下,外妊と略),卵巣嚢腫茎捻転(以下,茎捻転と略)は,いわゆる婦人科急性腹症と呼ばれる疾患の中で代表的なものであり(表1)1),ともに急激な下腹痛を主症状とするため,まず最初に内科医を受診することも稀でない.
 外妊は妊卵着床部位の腫大や妊卵の腹腔内への流産,着床部位の破裂による腹腔内出血のための腹膜刺激症状のため疼痛を来し,また茎捻転は組織や血管の絞拒による組織の変性や壊死が疼痛の原因となることが多い(実際には茎捻転は卵巣嚢腫のみに起こるのではなく,水腫状に腫大した卵管や副卵巣嚢腫などの付属器にもかなりの頻度で発生する).さらに両者とも慢性に経過した場合には,周囲組織との癒着や腹膜炎併発などによりイレウス症状を起こし,それが疼痛の原因となることもある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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