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雑誌目次

雑誌文献

medicina26巻6号

1989年06月発行

雑誌目次

今月の主題 糖尿病マネージメントUpdate Editorial

糖尿病学の現況と展望

著者: 坂本信夫

ページ範囲:P.898 - P.899

 糖尿病(以下DM)学の基礎的・臨床的研究は研究技術のめざましい発展によりますます細分化の傾向を強めているが,基本的には成因・診断・病態・治療の分野に主力が注がれていることには変わりはない.
 DMが均質な内容をもった単一疾患ではないことが明らかにされてすでに久しいが,この概念は幾多の変遷を経たうえ,今日ではIDDMおよびNIDDMの2大病型に分類されていることは周知の通りである.IDDMがウイルス感染ないし自己免疫を基礎としてインスリン欠乏に陥るタイプであり,NIDDMはインスリン分泌刺激に対する膵島の反応低下,ならびに標的組織のインスリンに対する感受性の低下に基づいてインスリン作用の減弱をもたらすタイプであると一般的には理解されるが,その根拠には今なお不明確な点が多々残されており,今後の研究の進展によっては病型の大幅な再分類を必要とするかも知れない.とくにNIDDMではその発症のしくみにおける先天性素因と後天性誘発因子との関わり合いが,結果的になぜインスリン分泌能の低下,あるいはインスリン感受性の減退として表現されるのか,今のところ全く不明であるといってよく,この基本的問題の解明は急務である.

糖尿病の病態・成因

新しいWHOの糖尿病分類と問題点

著者: 金澤康徳

ページ範囲:P.900 - P.901

 診療の際にインスリンを使用するか,食事療法・運動療法のみまたは経口血糖降下剤を加えるかの選択は患者の臨床状況から判断するのが通常であって,該患者がどの分類に属するからというのが選択基準になることはない.しかし,糖尿病の原因が多岐にわたることが理解され,糖尿病が一種の症候群と考えられるようになった今日,複雑な患者集団を分類し,いくつかのパターンに当てはめることは糖尿病への理解を深めるとともに,疫学的研究を通してその病因,発生因子に迫ることも可能であり,大変有用と思われる.他方分類が適切でない場合には,逆に糖尿病に対する理解に誤りが生じ,混乱を招くのでこの分類については十分な注意を要する.

IDDMとNIDDMの新しい概念

著者: 花房俊昭

ページ範囲:P.902 - P.903

 近年の分子遺伝学における進歩は,医学のあらゆる分野において,従来不可能であった遺伝子レベルでの詳細な分析を容易にしてきた.糖尿病の分野もその例外ではなく,IDDM,NIDDMに関して新しい発見がいくつかなされてきた.本稿では,このような進歩を踏まえ,IDDM,NIDDMに関して最近明らかになってきたトピックスを紹介したい.

IDDMとNIDDMの病態と特徴

著者: 星充

ページ範囲:P.904 - P.905

●定義;IDDNとNIDDM
 糖尿病の病型の多様性は過去さまざまな分類が行われてきたことからも明らかであるが,現在は1985年に提案されたWHOによる分類が主流となっている.臨床像より捉えた区分の主体はIDDMとNIDDMであるが,その特徴はIDDMは発症が急激でケトーシスに陥りやすく,治療にはインスリンが必要なことであり,NIDDMは発症は緩徐でケトーシスの傾向に乏しく,治療には必ずしもインスリンを必要としないことである.

糖尿病の診断・検査

診断に必要な検査と判定

著者: 山内俊一 ,   赤岡家雄 ,   赤沼安夫

ページ範囲:P.906 - P.910

 糖尿病を定義することは困難である.WHOは高血糖の存在を重視するが,日本糖尿病学会は仮に高血糖が証明されなくても糖尿病に特徴的な身体的所見があれば糖尿病と診断しうるとの見解に立つ.すなわち現在高血糖が存在しなくても,過去に高血糖が持続したと考えられる細小血管障害に基づく臓器障害のある場合には糖尿病と診断される.したがって糖尿病の診断は,これらの身体的所見を診察,検査によって詳しく調べることから始まる.単に血糖値や糖負荷試験の異常値のみによって定義される性質のものではない.現在ある多くの検査法によって,我々は糖尿病を診断しているわけではなく,糖尿病である確率が高いことを推測しているわけである.すなわち糖尿病の診断基準とはある検査において糖尿病が多く含まれる領域の線引き(cut-off)のことを意味する.

二次性糖尿病を見落とさないために

著者: 清野裕

ページ範囲:P.912 - P.914

●二次性糖尿病とは
 従来二次性糖尿病として分類されていたものは,最近世界保健機関から提唱された分類ではその他のタイプとして扱われることになった.この群には膵疾患,内分泌疾患や遺伝性疾患,さらには薬剤によるもの,あるいは高脂血症や肝障害などに基づく糖尿病など非常に多くのものが含まれる.

IGTとその取り扱い

著者: 伊藤千賀子

ページ範囲:P.916 - P.917

 1980年にWHOから糖尿病の新しい病型分類と75gブドウ糖負荷試験(GTT)の診断基準が発表され,日本糖尿病学会(学会と略す)においても検討を行い,1982年に基準値を公表した.学会ではGTTにより型分類を行い,臨床所見を加味して糖尿病を診断するとした1970年の立場をそのまま踏襲している.これらの判定基準と名称は表に示すごとくである.WHOでは糖尿病の基準を多くの疫学調査に基づいて定め,この基準を満足しないが,耐糖能低下の認められる一群をIGT(Impaired Glucosea Tolerance)と診断している.この一群は糖尿病への移行は年間1~5%であるが,心血管死が多く,動脈硬化進展への危険性が大とされている1)が,特徴や予後についても将来詳細な検討が必要と考えられている.これに対して学会の境界型はGTT受診者中から正常型と糖尿病型を除外したもので,この中には種々の病態の者が含まれている.

外来管理における経過観察に必要な検査と頻度

著者: 武田倬

ページ範囲:P.918 - P.920

 糖尿病の治療は原則として外来通院によって行われる.通院回数は糖尿病の状態や合併症の有無によっても異なるが,コントロール状態が良い場合には2〜4週間に1回が一般的である.
 外来における管理・治療のための臨床検査は,主にブドウ糖の代謝状態を反映する生化学的検査と,合併症をチェックする検査とが行われる.

入院管理における経過観察—日内血糖変動,尿糖の意義

著者: 春日雅人

ページ範囲:P.922 - P.923

●入院管理の位置づけ
 糖尿病患者が入院する場合,その目的は,糖尿病の教育入院,体垂の調整,インスリン療法の開始,血糖のコントロール,糖尿病性昏睡などの急性合併症の治療など様々である.入院管理は,外来管理と比較しはるかに密接に患者を管理できるという特徴を持つが,糖尿病という病気が慢性疾患であり,自己管理,外来管理がその中心にならざるをえないという点に配慮すべきである.すなわち,糖尿病に伴う急性合併症による入院の際は別であるが,糖尿病患者の入院にあたっては,自己管理あるいは外来管理を助けるための入院管理という視点を忘れてはならない.以下各項目について簡単に述べる.

尿検査からえられる情報—最低必要限のチェック

著者: 島健二

ページ範囲:P.924 - P.926

 尿検査は,1)患者に苦痛を与えることなく常時検体採取が可能である,2)異常成分が濃縮され異常が検出されやすい,3)時間変化も,1日の総合変化も観察できる,4)自己検査が可能であるなどの特徴を有している.このような特徴から尿検査は,1)スクリーニング,2)慢性疾患の経過観察,3)治療効果の判定などの目的に使用されている.糖尿病診療においての尿検査の意義も例外ではなく,その目的はこのあたりにある.
 尿検査に含まれる測定項目は十指を越えるが,誌面の制約もあり,ここでは糖尿病診療に特異的に必要な検査項目に絞って論じることにする.

血糖自己測定の適応と限界

著者: 池田義雄

ページ範囲:P.928 - P.929

 昭和40年代,若年発症糖尿病の悲惨な予後を経験する中で,当時ルーチン化されていた尿糖検査を越える手段として,その頃ようやく普及し始めた簡易血糖検査法の応用が着眼された.この発想に基づいて,筆者らは世界に先駆けて昭和51年4月以来,血糖自己測定(Self-monitoring of bloodglucose:SMBG)による糖尿病の自己管理に関する研究を展開するに至った1).その後,この方法は各方面から注目され,わが国は無論のこと,世界各国で取り入れられ,10年を経た昭和61年4月1日から,わが国ではこれの健康保険適用(血糖自己測定指導加算)を得るまでになった.今,血糖自己測定は糖尿病のケアにおける革命と目されるほどの評価を受けている.

ヘモグロビンA1Cとフルクトサミンを日常診療にいかに活用すべきか

著者: 中山秀隆 ,   種田紳二

ページ範囲:P.930 - P.932

 糖尿病性慢性血管合併症の発症,進展阻止には長期間の厳格な血糖管理が重要とされている.それには,まず長短期の血糖管理状態を正確に把握する必要がある.血糖管理状態の指標には血糖尿糖に加えて過去の血糖レベルを知ることができるヘモグロビンA1C(HbA1C),さらにフルクトサミン(FA)が日常診療で用いられている:本稿ではHbA1CとFAの臨床的意義と問題点につき略述する.

インスリン,C-ペプチドを日常診療にいかに活用すべきか

著者: 前川聡 ,   小林正

ページ範囲:P.934 - P.935

 糖尿病状態は体内のインスリン作用の低下の結果であり,膵ラ氏島β細胞のインスリン分泌不足あるいは,標的組織でのインスリン作用の低下(インスリン抵抗性)により生じる.インスリンおよびC-ペプチドを測定することは,糖尿病状態,とくにインスリン依存性,非依存性糖尿病の鑑別,さらに,それらの病態を評価する上で重要であり1),また低血糖をきたす病態の鑑別診断にも臨床上有意義である.さらに近年発見されたインスリン,およびインスリン受容体の遺伝子病においても,その診断の糸口を与えることで,最近注目されている2)

糖尿病治療の実際

糖尿病治療の進め方と日常生活の指導のあり方

著者: 岩本安彦 ,   葛谷健

ページ範囲:P.936 - P.940

 糖尿病患者の治療を進めるにあたっては,糖尿病がインスリンの欠乏または作用の不足に基づいて,糖代謝異常をはじめとする広範な代謝異常をきたす疾患であること,著しい代謝失調に陥れば,ケトアシドーシスや糖尿病性昏睡などの急性合併症の危険があり,長い経過中には,糖尿病に特有の,あるいは随伴しやすいさまざまな慢性合併症が起こりうることを念頭におく必要がある.私達が,日常の診療の場で接する糖尿病患者は,無症状で,糖負荷試験などにより初めて糖尿病と診断された者から,著しい高血糖,脱水,ケトアシドーシス,意識障害を伴い,直ちに適切な治療を行わなければ生命の危険がある者,あるいは,直ちに生命の危険はないものの,視力障害や腎機能低下,神経症状(末梢神経障害,自律神経障害,脳血管障害など),下肢の壊疽・潰瘍,虚血性心疾患に苦しむ者などさまざまであり,それぞれの患者の病態や症状に応じた治療計画を立てなければならない.
 また,糖尿病はその成因,臨床像などにより,インスリン依存性糖尿病(IDDM),インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)およびその他のタイプなどに大別されるが,治療法とくに薬物療法の選択は病型により異なる.食事療法と運動療法は,糖尿病の病型を問わず,糖尿病の治療の基本であるが,これらを患者自身に体得させ,生涯にわたって継続的に実行させるには,医師,看護婦,栄養士などのチームによる徹底した患者教育が重要である.

食事療法—食品交換表の効果的な活用と問題点

著者: 土井邦紘

ページ範囲:P.942 - P.948

 あらゆる疾病の治療法の基本は食事にあることは誰も異論のないところであろう.とくに慢性疾患においては食事療法が最も重視されねばならない治療法である.にもかかわらず,現在は薬物先行の治療法が取り入れられている.これはどこに問題があるのであろうか.時々自分自身の診療を通して考えさせられることがある.特に最近の医療機器の進歩は目覚ましく,それなりに疾病の治療に役立っているとは思うものの,多額の費用と時間を費した割に,これを治療として還元される部分が少ないところに驚かされている,糖尿病を含めた多くの成人病は,ある程度食事療法で治療は可能である.そればかりか,食事療法で成人病を予防することも可能であり,このことは一般に広く知られている.よく"死ぬまで酒が飲みたい"とか,"甘い物に目がない"とか言われるが,この言葉はいかに人間は食物の魅力に弱いかを示したものである.長年糖尿病生活を送ってきた人が時々"腹いっぱい食べてみたい"という衝動にかられることがあり,夢にまでみるそうである。これほど規制された食事療法を厳守することは難しいことなのである.しかしながら,最近,幸か不幸か糖尿病者数が増え,同じ仲間に出会う機会が少なくなくなってきたこともあって,以前のように糖尿病であることを隠しだてする必要がなくなった.

運動療法—効果的なあり方と禁忌

著者: 佐藤祐造

ページ範囲:P.950 - P.951

 運動が糖尿病性代謝異常の是正,予防に有効であることは,紀元前より知られた事実であり,食事制限と運動が糖尿病の基本治療となっている1).しかしながら,運動は両刃の剣的な役割を果たし,その適応,実施方法を誤れば,糖尿病状態および糖尿病性合併症を増悪させる可能性があり,実施する場合には慎重を要する2).また,昨年(昭和63年11月20日〜25日)オーストラリア,シドニーで開催された第13回国際糖尿病会議でも,運動療法はインスリン依存型糖尿病(IDDM)の血糖コントロール改善には有効でないとする成績がシンポジウムで発表されるなど,必ずしも評価は一致していない.本稿では,糖尿病運動療法の実施上の問題点を概説する.

経口血糖降した剤療法—スルフォニル尿素剤

著者: 兼子俊男

ページ範囲:P.952 - P.953

 糖尿病の治療は,すべて食事療法,運動療法の二大基本療法の上に成り立つものであることはいうまでもない.これらの基本療法を無視した薬物による糖尿病の治療の成功は望むべくもない.現在の糖尿病治療の目標が糖尿病合併症を予防し,あるいはその進展を遅らせて正常人と同様な社会生活を全うさせることにあるのは,糖尿病の成因を考えた場合やむをえないことであり,この目標達成のために現在とりうる最大の手段が血糖のコントロールにあることを考えれば,自ら経口剤療法の糖尿者治療における意義も十分認識されるはずである.

経口血糖降した剤療法—ビグアナイド剤—世界の動向

著者: 原納優

ページ範囲:P.954 - P.956

 ビグアナイド剤の糖尿病における紀源は古く,中世ヨーロッパでフランスライラックが治療に使用されていたことに朔る.この植物はグアニジンに富み1920年代種々の誘導体が糖尿病薬として開発が試みられた.1957年Ungarらが動物実験においてビグアナイド剤の血糖降下作用を示し,その後臨床使用が行われるに至った.一般に使用されたビグアナイド剤はphenformin,metforminおよびbuforminであるが,phenforminは1970年代に乳酸アシドーシスの合併例が問題となり,世界的に使用が中止された(表1).
 NIDDMの成因としてインスリン作用不全がより明確となり,インスリン作用増強物質が注目されるに及び,ビグアナイド剤の作用機序が再検討されNIDDMにおける治療薬として再評価されようとしている1).とくにNIDDMの合併症として,Diabetic macroangiopathyが重要視され肥満,および高インスリン血症が促進因子の1つとして考慮されているが,ビグアナイド剤は減量および血中インスリンの低下作用を有することも知られており,また低血糖症をきたし難い点などから,肥満NIDDMや軽症糖尿病に対しその適応が再び注目されようとしている.

経口血糖降した剤療法—新しい経口血糖降下剤の展望

著者: 河津捷二

ページ範囲:P.958 - P.960

 諸外国における場合をも含めて,経口血糖降下剤として一般に使用されているのは,ほとんどすべてスルポニルウレア剤(SU剤)のみであり,ヨーロッパの一部そして日本において補助的にビグアナイド剤(Big剤)が使用されている.su剤にっいてはグリベンクラミド(HB419)をもってほぼ完成された(?)とも言われ,現在は作用機序の異なる経口血糖降下剤がいくつか検討されている段階である.すでに述べられてきたように,インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)の治療目標も,インスリン依存型糖尿病(IDDM)と同様,代謝是正が最大の眼目であり,残存する膵内分泌機能をいかに引き出し,いかにインスリンを活用するかということが中心課題となる.現在もなおNIDDMに惹起される諸合併症を考えるとき,現行の経口血糖降下剤療法にまだまだ問題をはらんでいることは自明といわざるをえない.
 NIDDMの成因は不明といえども,従来の経験から,食事療法あるいは運動療法は確かに有効であり,NDDDMの治療は摂取エネルギー量,膵インスリン分泌予備能および全身諸臓器のインスリン感受性の問題に帰結すると思われる1)

インスリン療法—効果的なインスリン治療のあり方

著者: 河盛隆造

ページ範囲:P.962 - P.964

 疾病をより機構的に機能障害として捉え,これを治療薬剤の作用機序と有機的に連結し,臨床の場に応用せんとする,薬剤投与技術の進展は近年めざましい.理想的なdrug deliveryは,①投与薬物の体液内濃度のモニタリングを行い,至適濃度の設定とその維持,過投与による副作用発症の阻止,をめざすtherapeutic drug mon itoringと,②controlled releaseかつtargetingを可能とするdrug delivery system,を結合したものといえる.インスリン分泌能の欠如した糖尿病患者に対するインスリン療法は,現時点では最も理想に近づいたdrug delivery法ではあるが,問題点も多いといわざるをえない.

インスリン療法—強化インスリン療法

著者: 七里元亮 ,   山口康平

ページ範囲:P.966 - P.967

●強化インスリン療法とは
 厳格な血糖制御には,インスリンの基礎量と追加量の補充の必要性が認識され,そのための方法としてインスリン頻回注射療法,皮下持続注入療法(continuous subcutaneous insulin infusion,CSII)が推奨されるに至っている.
 「強化インスリン療法」という言葉はRizza1)が記載したことに始まるが,その後,"血糖自己測定法を導入したインスリン頻回注射療法"として用いられていることが多い.しかし,インスリン頻回注射と皮下持続注入療法とは,治療操作上,自己注射を行うか,注入ポンプを応用するか,の相違のみであることを考えると,①インスリンの基礎量と追加量を補うこと,②頻回にわたる血糖計測と,それに基づくインスリン投与量の修正,の2条件を遂行し厳格な血糖制御を行う場合,いかなる方法をとるにせよ「強化インスリン療法」と呼ぶべきものと考える.

インスリン療法—新しいインスリン治療—ベンタイプとその取り扱い方

著者: 野中共平

ページ範囲:P.968 - P.969

●プロフィール
 ノボペンシステムは,1988年7月発売された新しいインスリン注入器である.これは従来のインスリン注射器とバイアルをセットとして組み合わせ,一体化したものである.この利点は操作が簡単,迅速で,携帯に便利であり,注入量が正確であることなどである.

インスリン療法—スルフォニル尿素剤とインスリンの併用療法

著者: 加来浩平

ページ範囲:P.970 - P.971

●併用療法の背景—理論的根拠
 1950年代後半にスルフォニル尿素剤(以下SU剤)の臨床応用が始まって以来,インスリンとの併用はしばしば議論されてきたが,近年一層の注目を集め,多くの報告がなされている.SU剤の血糖降下作用の主たる機序として治療開始後の比較的早期にみられる内因性インスリン分泌刺激効果(膵作用)があげられるが,最近,末梢のインスリン標的組織において受容体以降でのインスリン作用の助長,あるいは薬剤自身のインスリン様作用(膵外作用)が注目されている1).一方,インスリン療法のもつ問題点として,1)しばしば大量投与が必要となり,高インスリン血症が避けがたいこと,その結果,2)合併症としての動脈硬化の進展を促す危険性を伴うこと,また,3)内因性インスリン分泌を抑制することがあげられる.このようなインスリン療法の不合理性を是正する一つの試みとしてSU剤との併用療法が注目されたわけであるが,その理論的根拠はこれまでに明らかにされたSU剤の作用機序に基づくものである.すなわち,SU剤の併用によってインスリン療法の弱点を補うことによって,より大きなインスリン効果を得ることがこの併用療法のねらいである.

糖尿病性合併症の管理・治療

糖尿病性昏睡(高血糖)—外来管理から入院管理 "Do & Do not"

著者: 堀田饒

ページ範囲:P.972 - P.974

 糖尿病にみられる高血糖性の意識障害には,1)ケトアシドーシス,2)非ケトン性高浸透圧昏睡,3)乳酸アシドーシス,そして,4)合併症による昏睡(肝,腎不全および脳血管障害)がある1〜4)

低血糖昏睡—外来管理から入院管理 "Do & Do not"

著者: 日高秀樹 ,   繁田幸男

ページ範囲:P.976 - P.977

●低血糖昏睡とは
 低血糖昏睡は糖尿病患者の意識障害で頻度の最も高いものであり,血液中のブドウ糖濃度が低下し,脳をはじめとした神経組織へのエネルギー供給の不足により,意識の低下を含む神経学的症状,症候を示す状態をいう.低血糖状態が長時間持続すると不可逆的な脳障害を残すのみでなく,時に死に至ることもあること1)から緊急な対処を要する.一般に,低血糖による症状は血漿ブドウ糖濃度が55mg/dl(3mM)以下に減少した場合に現れるが,健常者においてもとくに女性においては,なんら症状を示すことなくこの血糖のレベルにまで低下する場合がある2)

感染症—対応と留意すべき点

著者: 豊田隆謙 ,   佐藤譲

ページ範囲:P.978 - P.980

 糖尿病患者に感染が起こりやすく(易感染性),また感染症は糖尿病状態を悪化させることがよく知られている.この悪循環(vicious cycle)は紛れもない事実である.感染に対する生体防御は非特異機序と特異的機序に分けて論じられている1)が,野本2)によると免疫系が関与する特異的機序は生体防御の最後の砦のようである.また,微生物侵入を阻止するバリアー(非特異的機序)は臓器によって異なる.糖尿病に合併する感染症に対しては日和見感染(opportunistic infection)に対する注意点に似ている.

妊娠・分娩時,手術時における緊急対応

著者: 大森安恵 ,   佐中真由実

ページ範囲:P.982 - P.984

 糖尿病者の妊娠は,奇形を予防し,網膜症や腎症の悪化を予防するため,本来受胎前の管理すなわちprepregnancy管理から始めなければならない1).糖尿病性合併症のチェックと,食前血糖100mg/dl以下,食後2時間血糖120mg/dl以下,HbA19%以下の十分なコントロールを行い妊娠が許可されるべきである.このようなオーソドックスなステップを踏めば,妊娠中に緊急の事態が起きることはほとんどない.
 しかし,すべての症例がそうではなく,妊娠判明後血糖のコントロールが始められたり,妊娠中糖尿病が発見されたり,また発症する症例もある.本稿のテーマは緊急時への対応であるので,pre-pregnancyの管理を経ることなく妊娠した糖尿病者の問題と対策にっいて述べる.

糖尿病性神経障害—頑固な痛み,下痢はどう対処すべきか

著者: 鈴木吉彦 ,   松岡健平

ページ範囲:P.986 - P.987

 まず,頑固な疼痛と下痢を伴う糖尿病患者の1例を紹介しよう.
 ●症例
 患者:海○原○,49歳,男性.
 主訴:下肢の疹痛と頑固な下痢.
 現病歴:昭和50年頃,インスリン非依存型糖尿病と診断されたが放置した.飲酒歴,日本酒2〜4合/日,昭和63年9月,コントロール不良で某医院に入院し治療を受けたところ,血糖コントロール後下肢疼痛が悪化し本院へ転送入院となった.

糖尿病性網膜症—前増殖性網膜症,増殖性網膜症の患者をいかにfollow upするか

著者: 菊池方利

ページ範囲:P.988 - P.991

 本題に応じるためには前増殖性網膜症および増殖性網膜症の,(1)成立過程,(2)疫学,(3)危険因子,(4)治療成績を点検して結論を得なければならないが,本文では誌面の都合上(1)は他紙に譲り,残る3項目を扱うことにする.

糖尿病性腎症—透析導入患者管理のあり方と留意すべき点

著者: 戸川雅樹 ,   吉川隆一 ,   繁田幸男

ページ範囲:P.992 - P.993

 近年透析療法の普及に伴い,対象症例の増加,原疾患の多様化がみられる.なかでも糖尿病性腎不全は慢性糸球体腎炎に次ぎ第2位を占めており,その数はさらに増加の傾向にある.昭和62年には全透析導入数の20%以上を占めるに至っている.しかしながら,透析療法の進歩にもかかわらず糖尿病性腎不全例における透析療法の成績は3年生存率が50%と未だに不良である.特に導入時死亡が多く,透析導入時の管理が重要であることが示唆されている1,2).そこで本稿では,透析導入期前後に焦点を当て糖尿病性腎不全患者の管理について述べたい.

糖尿病性壊疽—重篤化を防ぐには

著者: 坂本美一 ,   茂久田修 ,   永嶌嘉嗣 ,   飯田亨

ページ範囲:P.994 - P.996

 糖尿病性壊疽はNeuropathic ulcerと呼ばれ,その成因に糖尿病性神経症や感染が密接に関連している.一方,診断・治療の面からみても鑑別しなければならないものに閉塞性動脈硬化症(Arteriosclerosis obliterans:ASO)による虚血性壊疽がある.これは基盤に動脈硬化症が存在する.両者とも大部分下肢に好発する.もちろん,糖尿病患者では動脈硬化が促進され,両者が合併している病態もある.本稿ではその鑑別点と重篤化を防ぐための要点について述べる.

座談会

糖尿病治療の現況と展望

著者: 豊田隆謙 ,   松岡健平 ,   春日雅人 ,   堀田饒

ページ範囲:P.997 - P.1007

 堀田(司会) 今日は「糖尿病治療の現況と展望」というタイトルで,御経験豊かな三人の先生にお集まりいただいて,3つの点についてお話を伺いたいと思います.最初は管理・治療の基本,2番目は治療法の実際のあれこれ,3番目は治療の今後の展望と患者への接し方というテーマに分けてお話を伺いたいと思います.
 最初に先生方全員にお聞きしたいのですが,糖尿病の成因,診断,治療においてここ10年間での進歩が著しいのですけれども,治療法の面について,実際10年か20年前と現在とではどんなに大きく変わったというふうに感じられるでしょうか.豊田先生,いかがでしょうか.

理解のための10題

ページ範囲:P.1008 - P.1010

カラーグラフ 冠動脈造影所見と組織像の対比・5

経皮的冠動脈修復術(PTCA)

著者: 堀江俊伸

ページ範囲:P.1014 - P.1016

 バルーン付きのカテーテルにより冠動脈狭窄を拡張させる経皮的冠動脈修復術(Percutaneous transluminal coronary angioplasty)は1977年Grüntzigにより開発された方法であり,本邦においても虚血性心疾患の治療法として広く施行されている.
 Grüntzigが最初に考案したバルーンカテーテルは先端にガイドワイヤーを固定したものであったが,その後Simpson-Robertはガイドワイヤーが自由に動くバルーンカテーテルを作った.さらに現在では新しいガイドワイヤー,その他の器材の改良がみられ,PTCAの成功率は飛躍的に向上している.

非観血的検査法による循環器疾患の総合診断

左右両室拡張型心筋症と考えられた1例

著者: 大木崇 ,   福田信夫 ,   井内新 ,   小川聡 ,   青山好美 ,   森博愛

ページ範囲:P.1026 - P.1034

 症例 17歳,男性
 主訴 呼吸困難,浮腫後 既往歴・家族歴 特記すべきことなし
 現病歴 12歳時より激しい運動の際に胸部圧迫感を訴えていたが,肥満によるものと考えて放置していた.昭和62年の学校健診の際,心電図異常を指摘されて近医を受診し,心不全の診断により内科的治療を受けたことがある.昭和63年8月頃より労作時呼吸困難,顔面および下肢の浮腫が出現し始め,精査の目的で当科に入院となる.約1カ月の入院後,経過観察のため自宅で様子をみていたが,昭和63年12月27日突然に死亡した.

グラフ 消化管造影 基本テクニックとPitfall

大腸(3)—潰瘍性大腸炎とその周辺

著者: 松川正明 ,   西澤護

ページ範囲:P.1036 - P.1044

 西澤 最近大腸疾患で非常に増えてきたものに潰瘍性大腸炎,クローン病など,いわゆる難治性の潰瘍性病変がありますが,今日は潰瘍性大腸炎についてお話を伺いたいと思います.
 潰瘍性大腸炎の原因ははっきりしていませんし,治療法も,一時的によくなる薬はありますが,完全に治癒させることはなかなか難しい.もう1つ,手術の適応と,その時期を決めるのが非常に難しい.治りにくい病気ですから,ある程度ひどくなると手術をしなくてはならない症例もかなりある.それでまず比較的ひどいもの,高度の潰瘍性大腸炎というのは一体どういうものか,その辺からお話を伺いたいと思います.

演習

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1018 - P.1025

科専門医による実践診療EXERCISE

汎血球減少症/肝機能障害と肝腫瘤

著者: 岡田定 ,   池田健次

ページ範囲:P.1059 - P.1062

汎血球減少症
 18歳男性.大学生.既往歴,家族歴に特記すべきことなし.現病歴:生来健康.入院7日前より微熱と軽度の口腔内出血がみられ,入院5日前には右大腿部の皮下出血に気付き近医を受診し,汎血球減少症を指摘され,当院へ紹介された.
 身体所見:身長168cm,体重55kg,血圧102/70,脈拍72/分整,体温37.2℃,全身状態良好.結膜は軽度貧血性.歯肉部に軽度の出血がみられた.表在リンパ節は触知せず.心肺に異常なし.肝脾腫なし.右大腿部に直径10cm大の皮下出血斑と中心部に血腫と思われる直径2cm大の腫瘤あり.神経学的に異常認めず.

講座 図解病態のしくみ 循環器疾患・15

肥大型心筋症

著者: 飯田啓治

ページ範囲:P.1046 - P.1054

定義
 肥大型心筋症hypertrophic cardiomyopathy(HCM)は,特発性心筋症の一型であり,心筋の肥大を特徴とする心筋疾患である.厚生省特定疾患特発性心筋症調査研究班による「特発性心筋症Idiopathic Cardiomyopathy診断の手引」1)に従えば,特発性心筋症とは原因不明の心筋疾患であり,原因または全身疾患との関連が明らかな心筋疾患は特定心筋疾患specific heart muscle diseaseとして区別される.特定心筋疾患として以下の疾患がある.
 ①産褥心,アルコール性心疾患,原発性心内膜線維弾性症
 ②心筋炎(原因の明らかなもの,不明のものを含む)
 ③神経・筋疾患に伴う心筋疾患
 ④結合織病に伴う心筋疾患
 ⑤栄養性心疾患(脚気心など)
 ⑥代謝性疾患に伴う心筋疾患(Pompe病,ヘモクロマトーシス,Hurler症候群,Hunter症候群など)
 ⑦その他(アミロイドーシス,サルコイドーシスなど)

検査

検査データをどう読むか

著者: 堤寛

ページ範囲:P.1056 - P.1057

 患者:76歳,男性.1987年9月,住民健診の際,右胸部異常陰影を指摘された.問診にて,血痰(2カ月前より),体重減少(7kg/年)と嗄声(期間不明)が認められた.喀痰,咳嗽,呼吸困難,食思不振は認められない.入院後,胸部レ線にて,右肺中葉の肺門寄りに腫瘤陰影を認め,閉塞性肺炎を随伴していた.
 図1は,右B5気管支から採取された擦過細胞診所見である.明らかにclass Vと判定できる悪性細胞の,一列に並んだ平面状配列がみられる.核細胞質比(N/C比)が大きく,核膜と核小体が明瞭で,かつ円柱状細胞形を示すことから,腺癌と報告された.

神経疾患診療メモ

筋緊張性ジストロフィー症—診断は内科医・外科医の責任

著者: 豊永一隆

ページ範囲:P.1064 - P.1065

 筋緊張性ジストロフィー症は成人の筋疾患のなかでは比較的多くみられ,罹病率は10万人あたり2〜5人といわれている.本症に特徴的な筋萎縮の分布(顔面・頸部・四肢遠位優位の筋萎縮)やミオトニアについてはテキストにも詳しく書かれており,診断は容易であると思われがちである.ところが実際には,あまりにも教科書的で典型的な患者であるのに正しく診断がなされていない場合が驚くほど多い.
 その理由はよくわからないが,本症が神経内科と内科のはざまにある疾患であることが理由かも知れない.すなわち,神経内科学のテキストでは,筋萎縮やミオトニアの存在は強調されるが,他臓器の合併症について記載はあるものの,実際に患者の多くが合併症を主訴として受診することは書かれてはいない.一方,内科学のテキストでは,心臓をはじめとして諸臓器の障害については記載してあるが,やはり主体は筋肉疾患として取り扱われている.

消化器疾患診療メモ

肝硬変症が急速に悪化する原因は?—SBPの診断と治療

著者: 上野文昭

ページ範囲:P.1066 - P.1067

 慢性肝疾患は数ある慢性疾患の中でも最も経過の長い疾患の1つです.慢性非活動性肝炎はもちろんのこと,最も重篤とされている肝硬変症にしても突発的なことが起こらない限り長い経過をたどるのが普通です.腹水,黄疸,脳症を呈しているような非代償性肝硬変症にしても例外ではなく,適切なマネージメントがなされていれば,そうやたらに急変はしません.このような非代償性肝硬変症の患者が急速に悪化してきたようなとき,すなわち腹水が増加し,黄疸が増強し,意識レベルも低下し,肝機能検査も増悪してきた場合には,どのような原因が考えられるでしょうか.しばらく時間をさいて可能性のある原因を頭に思い浮かべて下さい.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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