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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻6号

1989年06月発行

今月の主題 糖尿病マネージメントUpdate

糖尿病の診断・検査

IGTとその取り扱い

著者: 伊藤千賀子1

所属機関: 1広島原爆被爆者健康管理所

ページ範囲:P.916 - P.917

文献概要

 1980年にWHOから糖尿病の新しい病型分類と75gブドウ糖負荷試験(GTT)の診断基準が発表され,日本糖尿病学会(学会と略す)においても検討を行い,1982年に基準値を公表した.学会ではGTTにより型分類を行い,臨床所見を加味して糖尿病を診断するとした1970年の立場をそのまま踏襲している.これらの判定基準と名称は表に示すごとくである.WHOでは糖尿病の基準を多くの疫学調査に基づいて定め,この基準を満足しないが,耐糖能低下の認められる一群をIGT(Impaired Glucosea Tolerance)と診断している.この一群は糖尿病への移行は年間1~5%であるが,心血管死が多く,動脈硬化進展への危険性が大とされている1)が,特徴や予後についても将来詳細な検討が必要と考えられている.これに対して学会の境界型はGTT受診者中から正常型と糖尿病型を除外したもので,この中には種々の病態の者が含まれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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