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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻7号

1989年07月発行

文献概要

今月の主題 内科エマージェンシー 症状からみた内科エマージェンシー

乏尿,無尿

著者: 小西孝之助1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部・内科

ページ範囲:P.1158 - P.1159

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●乏尿,無尿の分類
 乏尿とは通常,1日尿量が400ml以下の場合を指す.無尿とは尿量がまったくない状態であるが,臨床的には1日尿量が100ml程度以下の場合を指すこともある.乏尿,無尿は,成因により腎前性,腎性,腎後性,の3種類に分けて考えるとよい(表1).
 腎前性乏尿,無尿は,循環動態の異常に腎臓が反応して尿量が減少する場合である.腎性乏尿,無尿は,腎の器質的病変のために腎機能が低下して起こる(「急性腎不全」の項参照⇒p1238).腎後性の乏尿,無尿は尿路閉塞によって起こり,通常両側上部尿路の閉塞または下部尿路の閉塞で起こる.稀に一側の腎臓が欠如するかその機能が廃絶しているうえに,他側の上部尿路が閉塞して乏尿,無尿をきたす場合もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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