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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻7号

1989年07月発行

文献概要

今月の主題 内科エマージェンシー 疾患からみた内科エマージェンシー 消化器疾患

急性肝不全

著者: 与芝真1 竹内ゆかり1 関山和彦1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院・消化器内科

ページ範囲:P.1229 - P.1233

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 急性肝不全とは,ウイルス性や薬剤性の劇症肝炎,妊娠性脂肪肝,Reye症候群など肝細胞の急激な壊死変性に基づき,急速に肝不全症状に陥る病態である.欧米では薬剤性の頻度が高いが,日本は大半がウイルス性劇症肝炎なので,本稿では主としてウイルス性劇症肝炎について述べる.
 現在わが国の劇症肝炎の治療法は血漿交換(PE),インスリン-グルカゴン療法(G-I),特殊組成アミノ酸療法で,普及率はそれぞれ80〜90%である。それでいて,昭和62年の厚生省難治性肝炎班会議による全国集計の生存率はわずか16.2%でしかない.このような治療が普及する前の生存率が約12%であったことを想起すると,これらの治療にどれほどの効果が期待し得るか,きわめて疑問である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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