icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina26巻8号

1989年08月発行

今月の主題 膵・胆道疾患の臨床

膵・胆道疾患診療の基本

膵・胆道疾患の身体的所見のとり方

著者: 辻井正1 中山雅樹1

所属機関: 1奈良県立医科大学・第3内科

ページ範囲:P.1272 - P.1275

文献概要

 腹部画像診断手技のめざましい発達により,膵・胆道系疾患の診断過程において,腹部の一般診察はややもするとなおざりにされやすい傾向にある.しかし,いずれの場合においても,まず正確に身体的所見をつかみとることは,速やかな病態把握,的確な検査ならびに治療方針を決定するうえできわめて重要である.また,腹部の不定愁訴の背後に潜む膵・胆道系悪性腫瘍を早期に診断したり,心身症あるいはノイローゼなどに起因する非器質的疾患を除外診断するうえでも,入念な身体的所見の把握は詳細な病歴聴取とともに診断過程の基本であることに変わりはなく,われわれ臨床医は常に患者の最終診断を身体所見にフィードバックさせ,腹部の診察技術の向上に努めねばならない.
 本稿では膵・胆道系疾患において高頻度に出現する腹痛,腫瘤触知,黄疸の際の身体所見からみた鑑別診断の要点を中心に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら