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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻8号

1989年08月発行

文献概要

講座 図解病態のしくみ 循環器疾患・16

特発性拡張型心筋症

著者: 飯田啓治1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系・内科

ページ範囲:P.1410 - P.1415

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概念
 拡張型心筋症(DCM)は,特発性心筋症の一型であり,心室の拡張と収縮不全を特徴とする心筋疾患である.厚生省特定疾患調査研究班による「特発性心筋症の手引」1)に従えば,特発性心筋症とは原因不明の心筋疾患であり,原因または全身疾患が明らかな心筋疾患は,特定心筋疾患(二次性心筋疾患)として区別される.特定心筋疾患として,①産褥心,アルコール性心疾患,原発性心内膜線維弾性症,②心筋炎,③神経・筋疾患に伴う心筋疾患,④結合織病に伴う心筋疾患,⑤栄養性心疾患,⑥代謝性疾患に伴う心筋疾患(Pompe,ヘモクロマトーシス,Hurler,Hunterなど),⑦その他(アミロイドーシス,サルコイドーシスなど)がある.
 DCMの病因は不明であるが,その発症には種々の因子の関与が考えられており(図1),本症がhomogenousな疾患でない可能性も強い2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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