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雑誌目次

雑誌文献

medicina26巻9号

1989年09月発行

雑誌目次

今月の主題 循環器薬の使い方 editorial

循環器薬とrandomized trial

著者: 山口徹

ページ範囲:P.1438 - P.1439

 循環器薬の多くは長期に投与され,したがって患者のコンプライアンスと薬の長期有効性は重要な問題である.しかしたとえば心不全に対するジギタリス,利尿薬,抗不整脈薬が長期予後の上では心臓死,とくに突然死の原因となる可能性が論じられているように,長期有効性の評価は実は容易ではない.循環器薬の長期治療に伴うbenefit-riskをどう考えたらよいのであろうか.この疑問に答えてくれるのはrandomizedcontrolled trialであろう.とくに長期有効性については,明らかに有効と考えられている薬剤も,対照をとった無作為二重盲検試験で有効性が証明されたものは意外と少ないのに驚く.欧米に比べてわが国では循環器領域でのrandomized trialは最近まで少なく,とくに長期治療についてはほとんどないのが現状である.本稿ではプラシポ群をおいたrandomized trialの成績に注目してみた.

心不全

心不全治療の基本

著者: 木全心一

ページ範囲:P.1440 - P.1441

●心不全の治療法
 心不全の治療は,図に示した3つのカテゴリーによって構成されている.

心不全治療薬の選択

著者: 村松準

ページ範囲:P.1442 - P.1443

 慢性(うっ血性)心不全の治療にあたっては,病態生理学的背景に即した対処とともに,基礎疾患または誘因に対する対策が考慮されなければならない.慢性心不全の治療法について,Smith,Braunwald,Kellyら(1988)による方法を図に1),Hamerによるstepped care approach(1984)を表に示す2)

ジギクリスの使い方

著者: 田村勤

ページ範囲:P.1444 - P.1445

●ジギタリスの薬理作用
 ジギタリスの薬理作用には,①心筋収縮力増強作用,②迷走神経興奮作用,③刺激伝導系抑制作用,④異所性自動能亢進作用,⑤中枢神経系に対する作用,があげられる.このうち,①の心筋収縮力増強作用がうっ血性心不全に対して用いられ,②と③の作用で徐脈化作用,とくに頻拍型の心房細動の徐脈化に利用される.ジギタリス中毒のときには,③および④の作用でさまざまな不整脈を生じ,⑤により胃腸症状などの自覚症状を生じる.

カテコラミンの使い方

著者: 南堂公平 ,   兼本成斌

ページ範囲:P.1446 - P.1447

 第2世代のカテコラミン製剤が出現して以来,重症心不全患者の予後は改善してきた.これらの薬剤の特徴と使用法を熟知しておくことは,重症患者の管理上きわめて有用である.

利尿薬の使い方

著者: 山本良高

ページ範囲:P.1448 - P.1450

 利尿薬はほとんどの心不全例に適応となるが,常に心機能のパターンを念頭におき治療をすすめる必要がある.図にForresterが心拍出係数と肺動脈模入圧の関係から心筋梗塞患者の心機能を分類したものを示すが,図のII,IVのうっ血状態に対しては積極的な利尿薬の投与が治療の基本となることが理解できる.
 以下に利尿薬の選択について述べるが,いずれも糸球体以下のレベルに作用する.

血管拡張薬の使い方

著者: 大谷余志 ,   平田恭信

ページ範囲:P.1452 - P.1453

 心不全の治療においてジギタリス製剤のしめる位置がやや低下し,利尿剤とともに血管拡張薬の意義が大きくなってきている.症状の改善はもちろん,運動耐容能の改善,予後の改善についても効果がみられるだけでなく,心不全の発症予防についても期待されている.

狭心症

狭心症治療の基本

著者: 延吉正清

ページ範囲:P.1454 - P.1456

 狭心症の治療の基本は,その狭心症の要因がどのようなもので起こっているかによって著しく異なる.そのために狭心症の病態についての知識がなければならないので,この点につき説明する.

抗狭心症薬の選択

著者: 丸山隆久 ,   土師一夫

ページ範囲:P.1458 - P.1459

 狭心症の治療の基本はいわゆる抗狭心症薬による薬物治療で,その主目的は狭心発作の予防と運動耐容能の増加である.薬物治療効果をあげるためには,狭心症の発症機序と重症度,薬物の作用機序と薬効時間などを十分把握して,薬種の選択,投与量,投与方法を決定しなければならない.わが国で繁用されてつる抗狭心症薬は,硝酸薬,β遮断薬,Ca拮抗薬およびその併用で,経口投与が主体である.最近,不安定狭心症に対して行われるようになった冠動脈内血栓溶解療法も侵襲的治療法であるが,本質的には薬物治療である.
 本稿では,狭心症の重症度と病態別に,薬剤の選択と投与法を中心に概説する.個々の薬剤の特徴については他稿を参照されたい.

亜硝酸薬の使い方

著者: 光藤和明

ページ範囲:P.1460 - P.1464

●抗狭心症作用のメカニズム
 硝酸薬の細胞レベルでの作用メカニズムについては,未だ明確でない部分が残されているが,その臨床上基本的な作用は,動・静脈の直接拡張作用にある.硝酸薬の抗狭心作用は,この血管拡張作用が,多角的に心筋酸素需給に働きかけ,結果として虚血を改善するものと考えられている(図).
 すなわち心筋酸素需要の面からは,酸素需要の3つの最も大きな規定因子である心拍数,心筋収縮力および壁張力については,大動脈収縮期圧と左室容量の低下により,壁張力が低下し,これが心拍数の増加を上回って,心筋酸素需要を減少せしめる.酸素供給の面からは,大動脈拡張期圧は低下せしめるものの,左室拡張期圧はさらに低下し,冠灌流圧が上昇することにより,あるいは冠攣縮を解消することにより,虚血部の血流を増加させ,酸素供給を改善するものと考えられている.

Ca拮抗薬の使い方

著者: 相澤忠範

ページ範囲:P.1466 - P.1468

 狭心症は,心筋における酸素の需要と供給の不均衡に基づく一過性心筋虚血により生じる胸痛を主症状とした症候群である.その主な成因としては,冠動脈の器質的狭窄や冠動脈攣縮があげられる.
 狭心症の薬物療法にあたっては,狭心発作の発現機転を考慮して,硝酸薬,β遮断薬およびCa拮抗薬などを選択することになる.すなわち,安定労作性狭心症にはβ遮断薬を,冠攣縮性狭心症にはCa拮抗薬を用いる.しかし,日本人の狭心症には冠動脈攣縮の関与が多いこともあり,狭心症の治療に用いる第1選択薬剤として,実際にはCa拮抗薬が使用される場合が多い1)

βブロッカーの使い方

著者: 岸田浩

ページ範囲:P.1471 - P.1473

 β遮断薬は交感神経β受容体部位で競合的に拮抗して,カテコラミンの作用を遮断する薬物である.β遮断薬は,膜安定化,内因性交感神経刺激(ISA),臓器特異性(β1,β2)および血管拡張作用の有無などにより分類される.これらの作用により,狭心症,高血圧および不整脈などに効果を有するが,本稿では狭心症に対する本剤の使つ方について述べる.

急性心筋梗塞

急性心筋梗塞治療の基本

著者: 南野隆三 ,   国定慶太 ,   伊藤浩 ,   加藤修

ページ範囲:P.1474 - P.1475

●急性心筋梗塞(AMI)治療の基本
 1)発症早期の緊急治療が最も大切:急性期死亡率が高率(10〜15%)で,とくに発症後1〜3時間に集中する.
 2)急変しやすい:AMIは経過中,とくに発症早期に急変する.重篤な合併症〔心室細動(Vf),心停止,心破裂,ショックなど〕を生じ,即座の処置が必要となる.
 3)対症療法になってはいけなつ:急性の合併症で緊急の処置を有する際,対症療法になりやすつが,併行してその原因,機序を検索し,治療方針をたてねばならない.
 4)総合的な治療計画を:多彩なAMIの成因,病態,重症度と他臓器合併症をよく把握し,総合的な治療計画をたてることがAMI治療の基本である.
 以下,AMIの急性期の初期治療について述べる.

急性心筋梗塞治療薬の選択

著者: 佐藤光 ,   立石博信

ページ範囲:P.1477 - P.1479

●鎮痛剤
 心筋梗塞の急性期に最初にしなければならないのは,痛みに対する治療である.通常,モルヒネを少量ずつ,ゆっくり静注する.その際,鎮痛剤は筋肉内注射を避けるのが望ましい.筋肉内注射は血清CK値を上昇させて,血清酵素学的診断を誤らせる可能性があるからである.ペンタゾシンのように,心拍数や血圧を増加させ,心筋酸素消費量を増加させる恐れのある鎮痛剤は,急性期には避けることが望ましい.胸痛と同時に徐脈や低血圧を伴うときは,アトロピンの静注を試みる.しかし少量では中枢性副交感神経を刺激し徐脈を強めることがあり,量が過ぎると腸閉塞,尿閉や緑内障クリーゼに注意しなければならない.
 急性期の病態を正確に把握する目的でなされる,大動脈圧の観血的測定,Swan-Ganz catheter法による肺動脈圧や心拍出量の測定と同様に,あるいはそれ以上に重要なのは冠動脈造影である.冠動脈の病態を正確に知ることが治療の原則を決定する.と同時に責任冠動脈の閉塞の疎通を計ることが大切である.

血栓溶解薬の使い方

著者: 石川欽司

ページ範囲:P.1480 - P.1482

 急性心筋梗塞(acute myocardial infarction:AMI)は冠動脈に血栓が生じ,冠血流が杜絶するために生ずる.冠動脈血栓溶解療法(coronarythrombolysis:CT)とは血栓溶解剤によりこの血栓を溶解させて血流を再開通(recanalization)させ,壊死に直面した心筋を救う(salvage)治療法である.
 昭和57年当院にCCUが設立されてから現在までの7年間に,発症24時間以内に入院したAMI350例のうち,CT療法をうけなかった179例の院内死亡は38例(21.2%)であるが,CT療法をうけた171例の死亡は15例(8.8%)と,その差は有意(p<0.01)であった.この現象は欧米,本邦における多くの施設で証明されている.AMI治療のうちで,CT療法は死亡率を明確に減少させる代表的なものである.

強心薬の使い方

著者: 出川敏行

ページ範囲:P.1484 - P.1486

 近年の急性心筋梗塞に対する,冠動脈内血栓溶解療法,経皮的冠動脈形成術などの冠動脈再疎通療法の導入は,急性期の心不全の発生率と死亡率,および慢性期における心不全治療に難渋する例を減少させた.しかし,入院時にすでに心原性ショックなど重症心不全を呈する例に対しては,再疎通療法が著効を示す例もあるが,多くの例では再疎通療法の効果には限界があり,従来の強心剤,血管拡張剤,大動脈内バルーンパンピング(IABP)を中心とした治療法が求められる.
 ここでは主として急性心筋梗塞を基礎疾患とした急性左心不全における昇圧剤,強心剤の使い方について述べていく.

抗不整脈薬の使い方

著者: 笠貫宏

ページ範囲:P.1487 - P.1491

 急性心筋梗塞(AMI)における不整脈は,最も頻度が高く,かつ致死的になりうる合併症として注目されている.CCUにおける不整脈監視システムの確立と抗不整脈薬,心臓ペーシング,電気的除細動の進歩によって,直接死因としての不整脈死は数%と減少している.しかし致死的不整脈とくに心室細動(VF)の頻度はほとんど変わらず,ポンプ失調などの死亡のtriggerとなりうる.したがってVFの救急処置,予知および予防は現在なおCCUの主目的の1つである.換言すれば,AMIにおける不整脈治療の目的はVFの予防にあるといっても過言ではない.しかしながら,AMIの頻脈性不整脈の発生機序,抗不整脈薬の作用機序,薬物動態学,薬力学,副作用およびVFの予知・予防など,未解明の問題は少なくない.本稿では,AMIにおける頻脈性不整脈および抗不整脈薬の使い方の特殊性,およびAMIにおける抗不整脈薬とくにlidocaineの投与計画について概説する.

虚血性心疾患

抗血小板薬の使い方

著者: 小林紀夫

ページ範囲:P.1492 - P.1493

 抗血小板剤とは,血小板の粘着,凝集,放出などの機能,トロンボキサン(TX)合成あるいは実験的血栓形成などの測定可能な性質のいずれかを抑制するか,種々の病態で短縮した生体内血小板寿命を延長する薬剤と考えられている.このような薬剤は多数知られているが,抗血栓剤として臨床的に使用されているのは,アスピリン,スルフィンピラゾン,ジピリダモール,チクロピジン,シロスタゾールである.以下,これら薬剤の作用機序および使い方につき簡単に述べたい.

抗凝固薬の使い方

著者: 青木功

ページ範囲:P.1494 - P.1496

 抗凝固薬は,虚血性心疾患の治療に広く用いられている.しかし,その評価はまちまちで,一定の結論は得られていない.さらに,近年,ウロキナーゼや組織プラスミノーゲンアクチベーターによる血栓溶解療法が一般化しつつあり,また虚血性心疾患における血小板の重要性が明らかとなり,抗凝固薬の使用頻度は低下しつつある.現在では抗凝固療法は,血栓の発生や成長の阻止を目的として,不安定狭心症の心筋梗塞発症予防や,心筋梗塞の再発予防に用いられることが多い.
 抗凝固薬には,注射薬としてヘパリン,経口薬としてワーファリンがある.ヘパリンは,虚血性心疾患のうち,心筋梗塞が適応となるが,ワーファリンは長期維持療法として,心筋梗塞のみでなく,狭心症にも適用される.

抗高脂血症薬の使い方

著者: 寺本民生

ページ範囲:P.1498 - P.1499

●治療の基本
 1984年,Lipid Research Clinicsグループは,薬物療法による総コレステロールの25%低下が虚血性心疾患のリスクを49%減少させることを報告した.強力な血清コレステロール低下剤や手段が開発された現在,この疫学的事実が動脈硬化症予防という立場から重要な背景となっている.
 高脂血症の治療薬の選択には,高脂血症型分類(表1)によるのがよい.

不整脈

不整脈治療の基本

著者: 比江嶋一昌

ページ範囲:P.1500 - P.1501

 不整脈の診療にあたっては,不整脈の診断もさることながら,実地医家は当面する不整脈が治療を要するものであるか,治療するとなるとどのような治療法がよいか,薬物療法となるとどのような薬剤を選択したらよいか,治療は急ぐべきか,患者は治療に耐えられるか,などを的確かつ迅速に判断する必要がある.以下に,不整脈治療の基本ともいうべきもののいくつかについて述べる.

不整脈治療薬の選択

著者: 飯沼宏之

ページ範囲:P.1503 - P.1505

 不整脈治療の主流は今なお薬物による治療であるといって過言ではあるまい.ここでは,不整脈の薬物治療に際しての薬剤選択について概説してみたい.

クラスIA抗不整脈薬の使い方

著者: 小川聡 ,   佐伯公子

ページ範囲:P.1506 - P.1508

 クラスIA抗不整脈薬の代表であるキニジン,プロカインアミド(アミサリン®),ジソピラマイド(リスモダン®)は,第1世代の抗不整脈薬の範躊に分類されてはいるが1),いわば抗不整脈療法の基本的薬剤として今だに広く臨床的に使用されている.一方,第2世代と考えられる種々のクラスIB,IC薬が近年注目され,この中でもいくつかがわが国でも使用されるようになっているが,これに伴い,従来のクラスIA薬の意義,あるいは第2世代薬との使い分けが一層重要になってきている.

クラスIB抗不整脈薬の使い方

著者: 神谷香一郎 ,   児玉逸雄

ページ範囲:P.1510 - P.1511

 Vaughan Wlliamsらによる抗不整脈薬の分類によれば,第1群のNaチャネル抑制剤はさらに3種類に細分類されている1).すなわち,膜活動電位持続時間を延長する薬剤をIA群,短縮する薬剤をIB群,そして活動電位波形に影響しなつ薬剤をIC群としている.本稿では,IB群に属するNaチャネル抑制剤について,その使い方を概説する.さらに,膜活動電位持続時間に対する作用の差から第1群の薬剤を分類することの問題点を挙げ,IB群の各薬剤の薬効をNaチャネル抑制作用の面から解説する.

βブロッカーの使い方

著者: 小沢友紀雄

ページ範囲:P.1512 - P.1513

●治療の基本
 不整脈には種々なものがあり,日常診療上しばしば遭遇するために,その診断と治療法の選択は臨床的に重要である.不整脈を大別すると徐脈性と頻脈性があり,治療には電気的治療法などの非薬物療法が必要なものもあるが,一般には薬物療法がまず試みられる.とくに,心室性にしろ上室性にしろ頻脈性不整脈の治療にはVaughan Williamsの分類のClass I〜IVの薬物がよく使用されるが,βブロッカー(β遮断薬)は交感神経β受容体遮断作用を有し,降圧剤あるいは抗狭心症薬や抗不整脈薬としてしばしば使用されているものであり,抗不整脈薬としてはVaughan WilliamsのClass IIに分類されるものである.
 β遮断薬はまた,本来のβ受容体遮断作用の他に,内因性交感神経刺激作用や膜安定化作用を有するもの,β1選択性のものや,α遮断作用を併せてもつものなどがあり,表のように分類されている.プロプラノロール(インデラル®)は代表的なβ遮断薬で,抗不整脈薬として最も汎用されているものである.その選択にあたっては,本薬物の以下に述べる点についてよく理解した上で使用する必要がある.

Ca拮抗薬の使い方

著者: 宮川明彦 ,   深谷眞彦

ページ範囲:P.1514 - P.1516

 Ca拮抗薬は現在多くの種類があるが,このうち抗不整脈薬として使用されるものは,ベラバミル(ワソラン®),ジルチアゼム(ヘルベッサー®)の2種類である(表).その他,現在すでに治験が終了している新しいタイプのCa拮抗薬であるベプリジールがある.

抗徐脈性不整脈薬の使い方

著者: 山口巖 ,   栗原達

ページ範囲:P.1518 - P.1521

 徐脈性不整脈に対する薬物治療の問題点は,薬剤に対する反応がしばしば不安定であることと,薬剤の副作用により長期間の投与が困難なことにある.したがって,徐脈性不整脈によるAdams-Stokes発作とそれによる日常生活の制限を余儀なくされている患者には,常にペースメーカー治療が考慮されるべきである.しかし,ペースメーカー治療までの緊急・応急処置として,あるいは診断・治療法の選択に薬物治療は重要な意義を有する.
 徐脈性不整脈の治療の目的は心臓刺激伝導系における伝導能促進と自動能亢進にあり,交感神経作用薬と副交感神経遮断薬が使われる(表).

高血圧

高血圧治療の基本

著者: 藤井潤

ページ範囲:P.1522 - P.1523

 高血圧治療の指針として定評が高いのは,「高血圧の検診,評価,治療に関する米国合同委員会」の1988年報告1)である.しかし,米国と日本とでは疾患頻度や医療制度が異なるので,米国の指針を鵜呑みにはできない.近く厚生省と日本医師会との共同編集による日本人用の指針が作成される予定である.図に,筆者の私見による高血圧の治療のすすめ方を示した.

高血圧治療薬の選択

著者: 関顕

ページ範囲:P.1524 - P.1525

 おなじく高血圧であっても,重症度や合併症の有無などにより治療法は異なる.本稿では,軽症ないし中等症で合併症のない本態性高血圧における高血圧治療薬の選択法につき述べる.重症あるいは緊急症,さらには合併症のある場合などの治療薬の選択法は他項を参照されたい.
 降圧薬の選択法としては,1970年代後半から段階的治療法(stepped care法)という考え方が導入され,広く行われた.この考え方の基本になっているものは,まず第一次選択薬を投与し,これで十分な効果が得られない場合には,第二次選択薬を加え,さらに第三次選択薬と段階的に積み重ねていこうというものである.第一次選択薬としては,サイアザイド系降圧利尿薬(以下サ剤)が用いられ,さらにこれに交感神経β遮断薬(以下β遮断薬)が加えられた.この方法で,広範でprospectiveな治療実験が行われ,降圧薬治療により高血圧患者の予後が改善されることが実証された.

利尿薬の使い方

著者: 下沢達雄 ,   藤田敏郎

ページ範囲:P.1526 - P.1527

 高血圧の治療において,サイアザイド系利尿薬のしめる位置は現在でも高い.近年,サイアザイド系利尿薬の代謝系に対する副作用から,従来の第1選択薬としてサイアザイド系利尿薬一辺倒の時代に比べ,本薬の使用頻度は減少している.しかし,本態性高血圧症の病態の中でNaの役割は大きく,とくに食塩感受性高血圧,低レニン性高血圧といった容量依存型高血圧では利尿薬の効果は大きく,減塩療法の困難さと苦痛を考えると,本薬はいまなお重要である.また,血管拡張薬〔アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬を含めて〕や交感神経抑制薬の多くが本薬との併用によりその降圧効果が増強されることからも,第2選択薬以降の降圧薬としても重要である.
 本稿では,各種利尿薬の使用法の注意点について述べる.

βブロッカーの使い方

著者: 小嶋俊一

ページ範囲:P.1528 - P.1530

 βブロッカーは,高血圧の段階的治療における変遷の中で,利尿薬についで第1選択薬として認知された降圧薬である.βブロッカーによる心筋梗塞の二次予防効果は明らかにされてきているが,一次予防効果については確認されていない.

αブロッカーの使い方

著者: 西尾一郎

ページ範囲:P.1532 - P.1533

●α遮断薬の降圧機序
 α受容体のうち,α1受容体は,血管床においては血管平滑筋細胞膜に存在し,その刺激は血管収縮をもたらし,α2受容体は,交感神経末端に存在し,その刺激はノルエピネフリンの遊離を抑制する.前者の遮断は血管の弛緩をもたらし,血圧を下降させるが,後者の遮断は,ノルエピネフリンの遊離を亢進させ,血管の収縮,頻拍,腎傍糸球体細胞からのレニン遊出を惹起する.したがって,α遮断薬のうち,降圧治療に用いられるのは,α1選択性を有する薬剤である.

Ca拮抗薬の使い方

著者: 栃久保修

ページ範囲:P.1534 - P.1537

 Ca拮抗薬(calcium antagonist,calcium channel blocker,calcium entry blocker)は,歴史的には狭心薬として開発され,近年になり降圧作用が注目されたのであるが,1984年の米国合同委員会における段階的治療法では第2あるいは第3段階の降圧薬として位置づけられ,さらに1988年には,利尿薬,β遮断薬,ACE阻害薬とともに第1選択薬として用いられるようになり1),降圧薬として急速に発展しつつあり,本邦でも多数の薬が開発され使用されるに至っている.
 その理由は,本剤が他の降圧薬,たとえば利尿薬にみられる低K血症,糖・脂質・尿酸代謝などに対する悪影響,β遮断薬にみられる心不全や喘息悪化などのような重篤な副作用が少なく,しかも降圧効果が確実で,高齢者や心血管合併症を有する高血圧患者にも比較的幅広く使用し得るなどの利点があるからだと思われる.さらに本邦では最近Ca拮抗薬の静注薬も新たに開発・市販され,高血圧緊急症に対する応用なども期待され,その降圧薬としての守備範囲もますます広がりつつある.とはいえ,降圧薬として利尿薬・β遮断薬ほどの歴史がないため長期予後に対するデータが不十分であり,切れ味の鋭さゆえ起こる問題点も残されている.

ACE阻害薬の使い方

著者: 山門実

ページ範囲:P.1538 - P.1540

 アンジオテンシン変換酵素(AngiotensinConverting Enzyme:ACE)阻害薬は,経口投与でレニン・アンジオテンシン(R-A)系を特異的に抑制する降圧薬であり,臨床的に有用性が高く,現在段階的降圧療法においても第1選択薬として広く使用されている1)

肺高血圧治療薬の使い方

著者: 半田俊之介 ,   朝倉靖

ページ範囲:P.1542 - P.1543

 治療の基本は原因除去と進展防止,予防である.体血圧を下げることで治療の主目的が達せられる本態性高血圧症とは異なる.肺高血圧は,①肺静脈性および②肺動脈性肺高血圧に分類される.原因不明の原発性肺高血圧症は病理学的にplexo-genic arteriopathyを呈し,肺動脈性肺高血圧である.稀にveno-oclusive diseaseをみる.

低血圧

低血圧治療薬の使い方

著者: 中島克彦

ページ範囲:P.1544 - P.1545

 低血圧症とは,収縮期血圧が常に100mmHg未満のものをいう.他の疾患に合併する症候性低血圧症と,原因不明の本態性低血圧症があるが,前者が圧倒的に多い.心疾患,内分泌疾患など,原因の検索が重要である.
 症候性低血圧症は,原疾患の治療により軽快することが多い.本態性低血圧症で症状のないものは病的状態とはいえず,治療の必要はない.低血圧症の症状は,不眠,動悸,頭痛,倦怠感,易疲労性,めまい,食思不振などの不定愁訴が多い.昇圧剤を使用する以前に,まず一般療法を行う.
 臥位または坐位から立位に体位変換した場合に血圧が低下する起立性低血圧症はまったく異なる病態であるが,治療法は共通する部分が多い.

心筋症

肥大型心筋症治療薬の使い万

著者: 梶山公則 ,   西宏文 ,   古賀義則

ページ範囲:P.1546 - P.1547

●病態
 肥大型心筋症は原因不明な心筋の異常肥大をきたす疾患で,このために心室の膨らみやすさ(compliance)が低下し,左室への血液の流入障害が起こる.また約1/3の症例では心室中隔の異常肥大により左室流出路が狭窄され,この有無により,閉塞性肥大型心筋症(HOCM)と非閉塞性肥大型心筋症(HNCM)に分類される.
 そしてこの左室compliance障害,左室流出路狭窄により左室拡張末期圧,左心房圧が上昇し,労作時の動悸,呼吸困難が生じるが,本症では一般に左心収縮能は正常に保たれており,高度な左心不全に陥ることは少ない.しかし,左房負荷が進行するとしばしば心房細動をきたし心房収縮による左室流入が失われ,このためさらに左心機能が低下するとつう悪循環に陥り,重篤な左心不全症状をきたす.また心房細動例では塞栓症が高率に発生し,脳梗塞で死亡する例も少なくない.さらに本症では,心筋の異常肥大と心筋内細小動脈病変などにより心筋酸素需要供給バランスが障害されて心筋虚血,胸痛をきたすことが少なくなく,これはまた心筋病変の進行とも関連してつることが推測されている.失神も本症で高頻度にみられる症状であるが,流出路狭窄とは必ずしも関係なく,その機序は不明である.

拡張型心筋症治療薬の使い方

著者: 花田尚志 ,   弘田雄三

ページ範囲:P.1548 - P.1549

 拡張型心筋症(dilated cardiomyopathy:DCM)とは,左室腔の拡張と収縮不全を特徴とする原因不明の心筋疾患と定義される.本症はうっ血性心不全(congestive heart failure:CHF)で発症することが多く,進行すると心室性不整脈を伴った難治性の心不全に陥る.死亡原因は心不全が最も多く,続いて急死となっているが,急死の中には不整脈死が大きな割合を占めていると推測される.このほか脳・肺・腎など全身性の塞栓症(systemic or pulmonary embolism)を合併する症例もあり,きわめて予後不良の疾患である1)
 このようにDCMの治療には原因治療がなく,心不全の治療を基本に,不整脈の治療,血栓・塞栓症(thromboembolism)の予防といった対症療法となる.

動脈疾患

大動脈炎症候群治療薬の使い方

著者: 野中泰延

ページ範囲:P.1550 - P.1551

 大動脈炎症候群(以下本症)は,未だ確立された疾患名ではなく,高安病,高安動脈炎,脈無し病あるいは非特異的大動脈炎などと,さまざまな名称で呼ばれている.
 10歳から20歳前後の若い女性に好発し,発症時は,発熱,血管痛,関節痛などの臨床所見と,血沈亢進,CRP陽性,白血球増多などの非特異的な炎症所見のみで,脈が触れにくい,血管雑音などの血管狭窄による症状がみられない前脈無し状態(Prepulseless stage)では,診断が困難である.

大動脈瘤治療薬の使い方

著者: 鈴木紳

ページ範囲:P.1552 - P.1553

●大動脈瘤の内科治療と外科治療
 大動脈瘤は,解離性大動脈瘤と真性大動脈瘤とに大別される.両者とも内科治療と外科治療とがあり,いずれを選択するかは病型や病期によって異なってくる.一般に解離性大動脈瘤は急性期の,真性大動脈瘤の場合は切迫破裂の時期における積極的降圧療法が内科治療の主体となる.表1,2に,Wheat1)による解離性大動脈瘤に対する薬物(積極的降圧)療法の適応ならびに手術適応を示す.

末梢動脈疾患治療薬の使い方

著者: 沼野藤夫

ページ範囲:P.1554 - P.1557

 間歇性跛行あるいはチアノーゼ,虚血性潰瘍を特徴とする末梢動脈疾患は,高安動脈炎(TA),バージャー病(BA),閉塞性動脈硬化症(ASO)が主たるものである.TAについては別項で述べられているので,本項ではASOを中心にその薬物療法を紹介する.
 ASOの治療にあたって常に念頭においておかねばならぬことは,患者の大部分は老人であるということである.このことは,治療に際して薬剤の用量,副作用にとくに気をくばらねばならないことを意味している.

循環器薬の使い方—minimum requirement

著者: 山口徹

ページ範囲:P.1558 - P.1559

 循環器薬の作用は即効性でかつ強力なものが多い.したがって効果は劇的である半面,副作用も強く多方面に及び,作用を期待した以外の方面において不都合が発生する場合も多い.たとえば狭心症に対してβ遮断薬を使用した場合,徐脈になったり,血圧が下がりすぎたり,心不全を生じたりする点である,対象に高齢者が多いのも,副作用を生じやすい原因である.したがって循環器薬を使い慣れるには,まず副作用に精通することであろう.
 また最近は各種の剤型があり,たとえば亜硝酸薬には通常薬に加えて徐放錠,テープ剤,軟膏などがあり,使いこなすのは大変である.筆者は心疾患が慢性疾患で長期服用が基本である以上,投与回数の少ない徐放錠がよいと思っているが,通常薬に精通していれば徐放錠に切り換えるのは容易である.

座談会

循環器薬の使い方

著者: 村松準 ,   土師一夫 ,   飯沼宏之 ,   山口徹

ページ範囲:P.1561 - P.1572

 山口 循環器の薬は,即効性で効果も強いものが多いのですが,半面副作用も強いので,なかなか使いにくいという先生方も多いと思います.本日は心不全,狭心症,不整脈などを取り上げて,主として外来診療を中心に,各種病態の軽症から中等症のものを対象とした薬の使い方について,先生方に実際的なお話を伺っていきたいと存じます.

カラーグラフ 冠動脈造影所見と組織像の対比・7

PTCAにおける合併症(1)

著者: 堀江俊伸

ページ範囲:P.1574 - P.1576

●PTCA後に冠動脈解離,心筋梗塞を併発した例
 症例 40歳,男
 現病歴 2月中旬頃から月に2〜3回,入浴後に胸部圧迫感があり,5〜6分で消失していた.3月12日,就寝中に胸部圧迫感が出現したため救急病院を受診し,狭心症と言われた.翌日,大学病院を受診し,精査のため入院した.201T1心筋シンチグラムの結果,下壁に心筋虚血があるため心臓カテーテル検査をすすめられ,当院を紹介された.
 入院後の冠動脈造影では回旋枝(Seg.13)に90%の狭窄を認めた(図1A).1枝狭窄であり,最近起こった狭心症であることからPTCAの適応例と考えられた.

Oncology Round・1【新連載】

橋本病に併発した甲状腺乳頭癌

著者: 片山勲 ,   三村孝 ,   伊藤國彦 ,   森永正二郎

ページ範囲:P.1585 - P.1588

 連載にあたって 以前,「oncologyとは何か(medicina 19:706-717,1982)」のなかで紹介したことがあるが,アメリカではoncology roundが卒後研修医の格好の修練の場として定着している.週毎に病院中のスタッフが一堂に会して行うコンファレンスで,新しく入院した患者のなかでとくに興味深い1〜2例を題材として活発な討議が行われる.外科・内科・婦人科の患者のことが多いが,その他の領域から取り上げられることも少なくない.したがって,1年間位出席していると,oncology roundを通して腫瘍全般に対する理解が相当に深まっていくこととなる.
 本シリーズにおいても,アメリカのoncologyroundと同様に,臓器とか専門科を特定することなく,よい症例を選び,症例の提示に続いて,その症例から学び得る事項を適宜解説していくこととしたい.

グラフ 消化管造影 基本テクニックとPitfall

大腸(5)—腸結核,虚血性大腸炎

著者: 松川正明 ,   西澤護

ページ範囲:P.1590 - P.1597

腸結核
 西澤 前回はクローン病についてお話をしましたが,腸結核と比較すると,クローン病は非常に治りにくく,一方,腸結核は化学療法によって非常に治りやすい病気です.クローン病は難病ですが,腸結核は難病ではない.そういう意味で性質は全然違うのですが,検査上で非常によく似たところがあって,鑑別を要する疾患です.まず,腸結核はどういう症状で見つけられますか.

演習

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1578 - P.1582

心電図演習

著者: 梅澤剛 ,   石村孝夫

ページ範囲:P.1611 - P.1614

 66歳女性(主婦)が胸痛を訴え,ショック症状にて来院した.
 既往歴 50歳胃潰瘍,喫煙歴40本×40年.
 家族歴 父:高血圧
 現病歴 入院3日前より階段昇降時,軽い胸部不快感を自覚していた.入院当日,昼食後,散歩中に突然冷汗を伴う胸痛を覚え,救急車にて近医受診.急性心筋梗塞を疑われ,ニトログリセリン0.3mg舌下投与されたが胸痛はおさまらず,また全身倦怠感が強いため,発症5時間後,本院CCUに入院となった.

講座 図解病態のしくみ 循環器疾患・17

スポーツ心臓

著者: 松田光生

ページ範囲:P.1598 - P.1604

 スポーツ活動など高度の運動トレーニングを持続すると,心臓の形態や機能に種々の変化が生じることは古くから知られていて,このような心臓はスポーツ心臓(Sports Herz,athlete's heart)と呼ばれている.心臓の肥大・拡張,および徐脈などの調律異常が代表的な変化であるが,これらは一般に高度の運動トレーニングに適応した生理的変化であると考えられている.しかし,心臓に生じている変化が生理的であるか,病的であるかを区別することが必ずしも容易ではない場合もある.実際,運動中に突然死を起こしたスポーツマンには,高率に肥大型心筋症が発見される1)から,スポーツマンに心肥大が見られた場合には,肥大型心筋症との鑑別が必要となる.また,適応の結果生じた変化が,障害を起こす要因として作用するという場合もないとは言えないであろう.ここでは,運動トレーニングにより心臓に生じる変化について述べるとともに,病的状態との関連についても述べる.

検査

検査データをどう読むか

著者: 岡嶋研修 ,   宇治義明 ,   岡部絋明

ページ範囲:P.1606 - P.1610

 患者:31歳,女性.主訴は左半身脱力.家族歴:図1に本症例の家系図を示す.両親はいとこ同士であり,発端者の兄弟のうち一番上の兄は生下時に死亡しているがその原因は不明である.父方の祖父の兄弟3人に脳梗塞の既往を認める,既往歴:17,23,29歳時に右上下肢の血栓性静脈炎および脳血栓によると思われる左半身麻痺を認めた.29歳の時からは抗血小板剤を服用していた.現病歴:約1週間前より感冒様症状に引き続き,一過性の左上肢の脱力,右上肢の知覚異常および右眼の視力低下を認めた.さらに頭痛,嘔気および嘔吐が出現したため熊本大学病院第1内科を受診する.受診時,意識状態は清明,身体所見では右下肢の循環不全のための潰瘍形成を認めるのみであった.反復性の血栓性疾患の治療およびその原因精査のため直ちに第1内科入院となる.入院時検査所見:入院時の血液学的検査所見より小球性低色素性貧血(鉄欠乏性)を認めた.凝血学的検査所見(表1)では可溶性フィブリンモノマー複合体陽性,FDP(E)およびD-ダイマーの増加を認め,かなり強い過凝固状態が惹起されていると考えられた.アンチトロンビンIII(AT III)活性(抗トロンビンヘパリンコファクター活性)は28%と著減,しかしAT III抗原量はむしろやや増加していた.protein C,S活性は正常,ヘパリンコファクターII(HC II)活性はやや低下していたが抗原量は正常であった.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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