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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻9号

1989年09月発行

文献概要

今月の主題 循環器薬の使い方 急性心筋梗塞

血栓溶解薬の使い方

著者: 石川欽司1

所属機関: 1近畿大学医学部・第1内科

ページ範囲:P.1480 - P.1482

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 急性心筋梗塞(acute myocardial infarction:AMI)は冠動脈に血栓が生じ,冠血流が杜絶するために生ずる.冠動脈血栓溶解療法(coronarythrombolysis:CT)とは血栓溶解剤によりこの血栓を溶解させて血流を再開通(recanalization)させ,壊死に直面した心筋を救う(salvage)治療法である.
 昭和57年当院にCCUが設立されてから現在までの7年間に,発症24時間以内に入院したAMI350例のうち,CT療法をうけなかった179例の院内死亡は38例(21.2%)であるが,CT療法をうけた171例の死亡は15例(8.8%)と,その差は有意(p<0.01)であった.この現象は欧米,本邦における多くの施設で証明されている.AMI治療のうちで,CT療法は死亡率を明確に減少させる代表的なものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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