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文献詳細

雑誌文献

medicina26巻9号

1989年09月発行

今月の主題 循環器薬の使い方

急性心筋梗塞

抗不整脈薬の使い方

著者: 笠貫宏1

所属機関: 1東京女子医科大学付属日本心臓血圧研究所・内科

ページ範囲:P.1487 - P.1491

文献概要

 急性心筋梗塞(AMI)における不整脈は,最も頻度が高く,かつ致死的になりうる合併症として注目されている.CCUにおける不整脈監視システムの確立と抗不整脈薬,心臓ペーシング,電気的除細動の進歩によって,直接死因としての不整脈死は数%と減少している.しかし致死的不整脈とくに心室細動(VF)の頻度はほとんど変わらず,ポンプ失調などの死亡のtriggerとなりうる.したがってVFの救急処置,予知および予防は現在なおCCUの主目的の1つである.換言すれば,AMIにおける不整脈治療の目的はVFの予防にあるといっても過言ではない.しかしながら,AMIの頻脈性不整脈の発生機序,抗不整脈薬の作用機序,薬物動態学,薬力学,副作用およびVFの予知・予防など,未解明の問題は少なくない.本稿では,AMIにおける頻脈性不整脈および抗不整脈薬の使い方の特殊性,およびAMIにおける抗不整脈薬とくにlidocaineの投与計画について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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