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文献概要
今月の主題 再灌流療法時代の急性心筋梗塞診療 診断と評価
緊急冠動脈造影
著者: 光藤和明1
所属機関: 1倉敷中央病院・循環器内科
ページ範囲:P.44 - P.45
文献購入ページに移動 心筋梗塞急性期の治療として再灌流療法が広く行われるようになった現在,心筋梗塞発症直後の冠動脈造影(AMI-CAG)もまた広く行われている.歴史的にみると,Sones1)がCAGを始めた頃はAMI-CAGは禁忌とされていた.1975年のGensiniのtextbook2)では,AMI-CAGは一般的には禁忌としているものの,手術療法が必要な場合には例外としている.さらに進んでRentrop3)らにより再灌流療法が行われるようになってからは,AMI-CAGを禁忌と考える人はまずいなくなったといってよい.
このようにAMI-CAGが広く受け容れられるようになった理由としては,次の2つのことが考えられる.すなわち,①手術やPTCR,PTCAといった治療法の進歩・多様化に伴い,AMI-CAGによる情報が治療方針の決定の中で果たす役割が次第に大きくなってきたこと,そして,②CAGそのものが簡潔となり,造影剤の改良と相まって,安全性が飛躍的に向上したことである.
このようにAMI-CAGが広く受け容れられるようになった理由としては,次の2つのことが考えられる.すなわち,①手術やPTCR,PTCAといった治療法の進歩・多様化に伴い,AMI-CAGによる情報が治療方針の決定の中で果たす役割が次第に大きくなってきたこと,そして,②CAGそのものが簡潔となり,造影剤の改良と相まって,安全性が飛躍的に向上したことである.
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