文献詳細
今月の主題 再灌流療法時代の急性心筋梗塞診療
再灌流療法
文献概要
urokinase(UK)はplasminogenの直接的なactivatorであるが,血栓に対し親和性がないことから,血栓を溶解するためには,循環血液中の線溶能の充進が必要である.投与されたUKはplasminogenを活性化させplasminを生成するが,血中に存在するα2 plasmin inhibitor(α2PI)により失活され,血栓を溶解するに至らない.このα2PIを中和するほどのUKの投与により,すなわち,全身の線溶能の充進があってはじめて血栓は溶解される.大量のUKはfibrinogen,fibrin,種々の凝固因子を分解し,出血を生じるとされている.
一方,tissue plasminogen activator(t-PA)は血栓に親和性があることから血栓に直接作用し,血栓形成過程で取り込まれたplasminogenをplasminにすることにより血栓を溶解するとされている.したがって血中のfibrinなどの凝固因子もさほど分解させずに,それゆえ,静脈内投与でも血栓の溶解が容易とされている.
一方,tissue plasminogen activator(t-PA)は血栓に親和性があることから血栓に直接作用し,血栓形成過程で取り込まれたplasminogenをplasminにすることにより血栓を溶解するとされている.したがって血中のfibrinなどの凝固因子もさほど分解させずに,それゆえ,静脈内投与でも血栓の溶解が容易とされている.
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