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文献詳細

雑誌文献

medicina27巻1号

1990年01月発行

今月の主題 再灌流療法時代の急性心筋梗塞診療

合併症に対する治療

不整脈

著者: 林田憲明1 山科章1 高尾信廣1 田村明紀2

所属機関: 1聖路加国際病院・内科 2高知医科大学・老年病学

ページ範囲:P.84 - P.86

文献概要

 再灌流療法時代における不整脈といえば,再灌流性不整脈(reperfusion arrhythmia:RA)があげられるが,これは虚血心筋が血流を回復する過程で生ずる不整脈であり,胸痛,ST再上昇とともに再灌流障害の1つの表現と考えられている.冠動脈血栓溶解療法(ICT)や経皮的冠動脈形成術(PTCA)が急性心筋梗塞の積極的治療として認められつつある現在,以前より指摘されていた結紮冠動脈の再開通時に心室細動(Vf)をはじめとする心室性不整脈を誘発しやすいという動物実験での事実は,より身近なものとして注目され,多くの症例を通じて臨床医の共通の認識となっている.
 結論としてRA発生機序についての詳細は未だ不明であるが1),実験的事実と臨床的経験により明らかになりつつあるものについて要約し,治療法を考えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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