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今月の主題 再灌流療法時代の急性心筋梗塞診療
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文献概要
近年,強力な薬物治療にも反応しない高度の心機能障害例に対して,種々の補助循環法が開発され実用化されてきた.その中でも大動脈内バルンポンプ法(IABP)は経皮的にバルンを挿入できるという適用の容易さもあって汎用され,心筋虚血が関与した心不全例などに救命的効果をあげている.しかしIABPは単に血圧の時相を変えるだけの圧力補助装置であり,極端に心拍出量が低下した心筋原性の心原性ショック(myocardial fail-ure)に対しては満足な成績が得られていない1).
最近臨床応用が可能となった補助人工心臓(ventricular assist device:VAD)は,心臓のポンプ機能を必要に応じて100%まで代行できる機械的な血液ポンプシステムであり,IABPも含めた現行の治療法に反応しない重症のポンプ失調例に装着して一時期の生命を維持することができ,その間に心機能の回復を期待し,あるいは積極的に手術などの治療を行うことが可能である.
最近臨床応用が可能となった補助人工心臓(ventricular assist device:VAD)は,心臓のポンプ機能を必要に応じて100%まで代行できる機械的な血液ポンプシステムであり,IABPも含めた現行の治療法に反応しない重症のポンプ失調例に装着して一時期の生命を維持することができ,その間に心機能の回復を期待し,あるいは積極的に手術などの治療を行うことが可能である.
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