文献詳細
今月の主題 ベッドサイドの痴呆学
治せる痴呆を見逃さないために
文献概要
感染症が痴呆の原因であることはけっして稀ではない.細菌,真菌,レプトスピラ,原虫,ウイルスなど,すべての微生物が中枢神経系に感染して痴呆を生じうる.臨床的にも,発熱,末梢血白血球増多や赤沈充進の炎症所見を呈さずに,感染症が徐々に痴呆を生じさせることも多い.したがって,原因不明の進行性の痴呆患者に際しては,血液や髄液に炎症所見がなくても感染症を否定してはならない.
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