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今月の主題 ベッドサイドの痴呆学 薬物療法のポイント—その効果と限界
痴呆に伴う精神症状の向精神薬療法
著者: 江原嵩1
所属機関: 1神戸市立西市民病院・神経科
ページ範囲:P.2140 - P.2141
文献購入ページに移動その治療には脳代謝賦活剤や脳血管拡張剤が優先されるが,治療効果が乏しい症例では向精神薬が必要となる.向精神薬は脳内神経伝達や各種代謝に抑制的に作用するため,脳機能低下状態にある痴呆には好ましい治療方法ではないが,やむを得ないときもある.向精神薬療法は対症的治療であるため,向精神薬の選択は精神症状の把握にかかっている.また,向精神薬は精神症状の改善には有効であるが,知能低下には無力である.
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