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文献詳細

雑誌文献

medicina27巻11号

1990年10月発行

文献概要

今月の主題 ベッドサイドの痴呆学 薬物療法のポイント—その効果と限界

問題行動への対処

著者: 早原敏之1

所属機関: 1香川医科大学・精神神経科

ページ範囲:P.2145 - P.2147

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 記憶力・判断力の低下や無関心などは痴呆の中核症状であるのに対し,俳徊,興奮や攻撃的態度などの問題行動や幻覚・妄想などの精神症状は痴呆の随伴症状である.随伴症状が続くと介護者は疲労困態し,精神的にも余裕がなくなり,家族・地域の人間関係も気まずくなる.これはたちまち患者へ跳ねかえって,症状悪化,そして入院・入所への直接的契機となる.中核症状への治療があまり期待できない現状では,随伴症状への対応が治療の大部分を占めることとなる.
 一方,これらの問題行動は痴呆患者に伴いやすいものの特異的ではなく,これら問題行動のみをもって痴呆と考えてはいけない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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